第五十八話 心のフィット感


      
ERYD オープン 29フィート 

多分、多くの方々が、まだまだデイセーラーには割り切れないという気持ちをお持ちだと思います。当然です。いろいろ考えて、デイセーラーでも良いか?と無理に割り切るのでは無く、心から、これが良いと思わないと、気持ち良く遊べません。だから、皆さんの心が変わるのを待ってます。ヨットの性能よりも、どんな気持ちで乗るかの方が重要ですから。

これまでいろいろご紹介してきた通り、世界は徐々に変わってきています。デイセーリングという、レースと旅の谷間にあった様なセーリングが見直されてきています。それは、前にも書きましたが、カジュアルさを求める傾向が出て来たのだろうと思います。レースは真剣です。旅も真剣になります。もちろん、デイセーリングのセーリングも真剣にやります。でも、それをカジュアルにできます。その日の気分に応じて、カジュアルに真剣もゆったりもできる。しかも、ハイパフォーマンスですから、気軽にそのパフォーマンスを楽しむ事ができます。

昔は何人寝れるとか、温水は、冷蔵庫は? 等々を気にしていましたが、乗り方に寄っては、そういう物を全く必要としないし、そうなれば返って無い方がスッキリする、と思う様になりました。20年以上前の事です。それが、今も続いてます。

レースに出ても、走る時は真剣ですが、でかいヨットや本格レーサーには勝てない。解っちゃいるけど、抜かれるとイライラします。だから、レースを軸にしようとは思いません。だから、たまの参加で充分楽しめる。旅に出ると、目的地があるだけに、どうしても早く着きたいという思いが出てきます。沿岸の範囲だとそうなります。

それでデイセーリングに落ち着いたら、気軽だし、良く走るし、本気で走ってセーリングを追及したり、ピクニックにしたって、ハイパフォーマンスやデイセーラーのセーリングはフィーリングが全然違って来ます。そのカジュアルさ、本気セーリングにしたってカジュアルです。そこに気持ちがフィットした。

自分なりに、上りから下りのセーリングを試行錯誤して走る様は、これまでの何より面白さを感じましたし、ピクニックにしても、海面の近さやパフォーマンス、それに何と言っても、シングルが簡単に出来るから、自由自在です。決して、高いレベルのセーリング技術で無くても、面白さを味わえた。それが何よりだと思います。カジュアルで面白い、これだと思った次第です。ビデオのヨットは、さらに極端かもしれませんが。

尚、この造船所には、ERYD30というモデルもあります。


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