第六十八話 外洋


      

デイセーリングをお薦めしていますが、どうしても遠くを目指したい方、外洋クオリティーを求める方には、スウェーデン製のアルコナヨットをお薦めしています。このヨットの特徴を一言で表すとしたら、ハイパフォーマンスの外洋クルーザー、7mの波高、風速28mの風の中で最低5日間以上の単独走行ができるという条件を満たしています。

そのアルコナヨットのフラッグシップ艇、アルコナ465カーボン、全長(船体長)は14.09mですから、本当の46フィート、排水量は9,550kg、バラストは3,800kg、セールはメインとジブ(107%)で135.9u、SADRは30ありますから、これは速い。なのに、安定性も相当高いんです。外洋クルージングだって、速い方が航行範囲がより広くなるし、目的地により速く着きます。

品質はスウェーデンクオリティー、レベルの高いヨットです。もちろんバキュームインフュージョン工法を採用し、船底には亜鉛メッキを施したスティールフレームが設置され、キールやリグからの負荷を受け止めています。強靭な船体だからこそ、外洋性が高く、尚且つセーリングパフォ―マンスも高い。外洋は必然的に長期間になり、長期間になると時化る事も前提にしなければなりません。それで、安全に、安心して走れる事が前提になります。

キャビンはマホガニー材を使い、FRPモールドをできるだけ使用していない。だから、バルクヘッドはもちろん、室内家具も船体に積層され、船体剛性に寄与しています。


また、高いパフォーマンスですから、日常のデイセーリングで走っても面白いし、レースなんかでも楽しめる。昔の外洋艇は頑丈さが売りだったかもしれませんが、現代の技術によって、外洋性も帆走性能も高くする事ができるようになりました。アルコナヨットの社長曰く、速いだけなら、また、高いクルージング性だけなら難しい事は無い。しかし、その両方を求めるのは簡単な事では無い、それが我々がチャレンジする処なんだと言います。

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