クルージング艇だってある程度吹けば良く走ってくれてセーリングを楽しめます。たまに、意外に走るなと嬉しくなる事もあります。とは言っても、レスポンスとか上り角度とか、そんな事は気にしない。クルージング派の方は今この時のセーリングを楽しむ事ができます。

ところが、セーリング好きは細かい事を気にします。だからちょこちょこ操作をしたくなる。気になって仕方ないんですね。その操作をする事でよりセーリングを楽しもうという事になります。ところが、クルージング艇はそれに充分応える事はありません。元々そういうヨットじゃ無いんですから。

如何なるクルージング艇であろうとセールがある限りセーリングを楽しめるし、重いヨットだろうがそこそこ吹けばそこそこ走る。その走りがどうこうと言うより、クルージング艇として如何に優れているかが重要であり、そこを見た方が良いのではなかろうか？　頑丈な船体とか安全性とか装備とか使い勝手とか・・・・・

ヨットの主機はセールだと言われます。エンジンは補機だと。でも、クルージング艇に限っては、セールとエンジンは半分づつ、両方主機だと考えても良いと思います。その時々においてエンジンが主になったり、セールが主になったり、臨機応変に旅を楽しむ。微軽風で我慢するくらいならエンジンを使う。良い風だったらセールを使う。機帆走だって使う。それがクルージング艇だと思います。むしろ、キャビンの方が主役になる事もあります。だからクルージング艇は旅こそがが原動力です。その為のエンジン、その為のセールその為のキャビンです。

一方、デイセーラーはセールが主機です。微軽風だってエンジンを駆けるという事はしない。その微軽風をどう走らせるかと考えます。そんな事目的地のある旅にはできません。だからデイセーラーなのです。デイセーラーのセーリングはスポーツという感覚があります。つまり、デイセーラーの原動力はスポーツ感覚ではないかと思います。もちろん、そんなデイセーラーだって旅する時はエンジンを使います。