第九十四話 デイセーラー27


      

イタリアのBヨットからB27が発表されました。デイセーラーへのエントリーモデルという考え方でしょうか?と言ってもハイパフォーマンスです。そう言えば、オランダのエッセンスヨットからも27フィートが発表されていますし、先日ご紹介しましたM8というデイセーラーもデビューしました。

デイセーラーは30フィート辺りに多くのモデルがありますが、それからさらにでかいデイセーラーが次々に生まれ、今度は小型艇の方へとバリエーションも増えてきています。まあ、当然の流れではあると思いますが、選択の幅が広がるのは嬉しい限りです。気軽さとハイパフォーマンスセーリングという事で言えば、このサイズでも分楽しめると思います。

海外でも日本程では無いにしろ、ヨットの減少が見られ、パワーボートへの移行と大型化が顕著です。その中にあってデイセーラー群の検討はセーリングというヨット本来の機能へのより強い志向の表れではないかと思います。つまり、格差です。より便利に向かいセーリング離れがある一方で、だからこそより強いセーリング志向へもあり、この差が拡大してきたのではないでしょうか?



今後の流れがどうなっていくのか?興味深いです。特に、クルージング艇が今後どの様な発展に向かっていくのか?何と言ってもクルージング艇が圧倒的に数としては多いのですから市場の動向を左右します。もはやでかいキャビンやパワーアシストでは無く、それらは既に済んだ事ですから、次の一手は何か?大型化の後、基本的なクルージングに対する考え方はどうなっていくのか?今後の30フィート辺りのクルージング艇がどういう変貌を遂げていくのかを見たいですね。やっぱり基本的にはこの辺りのサイズではないかと思います。

ただ、量産艇はチャーターをかなり意識していますから、個人ユースとはまた違った考え方があります。そういう意味では小規模造船所から出て来るヨットの方が興味深い。ボリュームとしては、今よりちょっと落とした方が良いかな?

次へ       目次へ