第二十六話 キールの取り付け


      

アレリオン30のキールはバルブキールでは無いが、それに似た仕様で、最下部に重量を集めています。素材は鉛、鉛は柔らかいので、アンチモニーを混ぜて強化を図っています。重量は、1,202kg、バラスト比は41%、吃水は1.5mです。

バラストが1,200kgもありますので、キールを持ち上げて設置するなんてのはできないので、クレーンで船体を持ち上げて、位置を正確に合わせて設置、もちろんシーリング材を塗布し、船内の床側からボルトを締めこんでいきます。

アレリオンの場合、この設置後、シーリング材が完全に硬化した後、繋ぎ目にグラスを積層して、繋ぎ目が解らないようにします。キールの前後幅は、レーサーの様に細くは無い。その変わり吃水は浅い。これを細くして深くするという手もあります。さらにバラストを軽量化する。そうすると舵の切れ味はもっと鋭敏になるでしょう。でも、レーサーの様に、そこを狙ったわけじゃない。

デイセーラーにもいろいろありますが、それこそレーサーの様なポテンシャルを持つのもあります。でも、アレリオンのポジションは我々が快適にセーリングにスイスイ感を感じつつ、上質のセールフィーリングを感じれる事です。




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