第百話 円安 円高

   
   

昨年は急激な円安で新艇の話が延期になったりして、その代わり中古艇の需要が高まりました。特に、海外からの問い合わせも増えてきています。さて、その円安も150円ぐらいをピークに円高方向に向かい、例えば今日のレートで言うとTTS(銀行送金レート)で131.93円です。その後の方向性も経済アナリストだとか、評論家だとか、言う事はバラバラです。多くの場合、あてにならないな〜という感じがします。

さて、それは兎も角、ここしばらくは中古艇に目を向ける状況が続くと思われますが、何しろ物が少ない。これは以前から言われてきた事ですが、反面、オーナーの高齢化によって売りに出てくるものがあります。そうなると、船齢的には古いのが通常でしょう。そこで物にも寄りますが、メインテナンスを施して売るという方法を実施したいと考えています。そのメインテナンスをどこまでやるか、どういうヨットであればその価値があるか、が問題にはなりますが、そこはこれまでの経験から判断していく事になると思います。今後、そういう手法を取っていく事を考えています。

中古艇、特に古い中古艇はオーナーが余程メインテナンスをしてこなければ、そのまま何もせずに済む事は殆ど無いと言って良いと思います。残念ながらそういうヨットはとても少ないし、やってきたとしてもオーナーメインテナンスでは不十分な事が多い様に感じます。ヨット操作に精通していても、メインテナンスはまた別の事、不具合が発生してから修理をするというのが主で、船底塗装やエンジンオイルの交換等は当たり前の事で、それら以外が重要です。ただ、船体に問題がある様な事は殆ど無いので、ちゃんとメンテナンスさえすれば、この先ちゃんと乗れると思います。だいたい日本にあるヨットは酷使されている事が無い。

上の写真はまだメインテナンスの途中ですが、かなり手を入れました。詳細は売りに出す時に記載しますが、これから加えてハリヤード、シート類も交換します。内装もかなり綺麗です。シングルハンドを含めたクルージング艇として良いヨットだと思います。

メインテナンスを施したヨットは価格的にも上がります。一方、何もしないで安く手に入れて自分でメインテナンスを施すという方法もあります。どっちが良いのかの判断はお任せいたしますが、いずれにしろ、入手時にきちんと整備しておくと良いのではないでしょうか。そういう意味ではヨットやるのにはお金がかかる。でも、それ以上の喜びをもたらしてくれるからオーナーになります。お金は実際には何ももたらさないが、やり方次第で、楽しさ、面白さ、喜び、またスリルとも交換する事ができます。

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