第十六話 メイン、ジブとジェネカー
| この場合、ジブは１００％程度かセルフタッキングです。ジブとジェネカーはファーラーを採用 します。クローズで走る時、ジブは目一杯引き込むことができます。オーバーラップが無いの で引き込んでもメインに裏風の影響が無い。ジブはそこそこに、メインはトラベラーがコクピット にあり、ブローにも片手でさっと対応できる。舵はいつも軽く、タッキングも思いのまま、セル フタッキングでなくても、小さなセールですから、そう苦労は無い。メインはそのままセルフタッ キングですね。タック、タック、タック、いつでも、さっとできます。 ちょっと落として、メインを出す。トラベラーのブロックを風下に落とす。ジブも少し出す。風の 強さによって、微風ならアウトホールを少し緩めて、強風なら締めて、バックステーアジャスター も引いてフラットにする。この際、いろんな事を試してみましょう。風向風速計とスピード軽は 是非つけてもらいたい。どんな変化をするかを見ていただきたいです。 もっと落として、バングでブームが上がらないように締めて、ジブはファーリングして、今度は ファーリングジェネカーを出す。シングルでなら、ジャイブする前にファーリングジェネカーをまいて それからメインを返して、再びジェネカーを出しても良い。こうすれば楽にジャイブもできる。 ジェナカーで走るのとジェノアで走るのとでは、格段の差です。退屈なダウンウィンドがエキサイ ティングになります。 再び、上るなら、ジェネカーを巻いて、今度はジブを出す。これで、また、タック、タック、ジグザグ に思いのまま走れます。大きなセールは確かに速い、ですが、楽するのと天秤にかけて考える と、また風は変化するもの、微風ならジェノアでかくても遅い。こうやって割りきって考えますと、 トータルではこういう使い方が良いのではないかと思いますね。シングルならです。それでたまに クルーが来て、レース出るとかなりますと、またちょっと考えなければなりませんが、理想的には ジェノアを２枚持つのが良いのでしょうが、なかなかそうもいかない。ここが難しいところで楽しい 所です。私個人はレースはどうでも良いので、大きなメインに小さなセルフタッキングジブ、これに ファーリングｼジェネカーで決まり。シングルハンドを基本と考えています。 こう言う事を考えるだけでも楽しくなるじゃないですか、そして、自分の考えた艤装で実際に走って みる。ああでも無い、こうでも無いと考えて、自分で試す。これで良いんだと思います。近場の セーリングで楽しむにはもってこいのやり方ではないでしょうか。そして、仲間とちょっと遠出する 時には、のんびり、ビールでも飲んで、おしゃべり楽しんで、食事を楽しんで、エンジンかけたって 良い。移動手段でも良い、こういう時は別の世界の遊び方ですから、そう割りきって楽しみます。 どんな小さなヨットでも、キャビンはあります。寝泊りも寝袋使って、ゴロ寝も悪くない。或いは、 行った先で快適にホテルでも良い。全部許せます。何故なら、日常で、目一杯セーリングを堪能 しているからです。他の時はそれはそれと割りきれるのです。 現役で仕事している忙しい方、どうでしょうか？こうやって割りきって、セーリングを楽しんで見ま せんか？ヨットで無くても、ゴルフでも野球でもサッカーでも、ある程度は突っ込んでやらないと、 うまくなりません。うまくなれば、進んだ世界を見せてくれますし、とにかくその方がかっこいいじゃ ないですか。 |