第九十七話 ブルックマン

ブルックマンという造船所をご存知でしょうか。日本には馴染みの無い造船所ですが、ここから
またデイセーラーコンセプトのヨットが生まれました。

ブルックマン 42

イラストを見ても解る通り、これまでの他のヨット同様、クラシックな雰囲気を持つデザインです。
メインファーラー、100%ジブ、電動ウィンチ、同じようなもんです。何故、こういうヨットが次々に
生まれてくるのか。結局、アメリカでも外洋に行く人達の割合は低い。近場で遊んでる方が多い
それに乗らずに住んでる連中も多い。それで、住んではいないが、外洋にも行かない、それなら
馬鹿でかいキャビンなんか要らない。ウィークエンド程度のキャビンがあれば充分、それより
シングルやショートハンドで気楽にセーリングができるのが良い。そんなところでしょう。実際、
そういうのが多い使い方だと思います。

今の所、こういうデザインの場合、みんなクラシックな美しさと高品質をうたっています。ですから
大量生産艇と比べますと高価です。でも、多くの人達が、質へのこだわりと使いやすさを求めて
いるという事かもしれません。シンプルなヨットにする。でも、シンプルなだけでは満足できない。
それでもっと美しさを求める。高性能を求める。使いやすさを求める。そういう事でこういうヨットに
なるのでしょう。

当社も一生懸命デイセーリングを薦めています。まだまだ、日本ではなかなか認知されないので
すが、必ずそういう割りきり方をされる人達が出てくると思っています。外洋に行かないなら、ヨット
に住まないなら、そういうヨットの方が面白いのです。セーリングして面白い。乗り心地も良い、
重心も低く腰も強い。それにシングルでも使いやすい。何と言っても美しい。ただ、キャビンは馬鹿
でかくない。でも、必要無いと思いますね。いかがでしょう?

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