第117話 ダブルハンドセーリング
ここで言うダブルハンドとはご夫婦でのセーリングです。子供が巣立った後は、ファミリーセーリング
というより、より個人的なシングル、又はダブルハンドセーリングが中心となるでしょう。シングルハン
ドセーリングについては、これまで散々取り上げて来ましたので、ここではダブルハンドを取り上げます。
ご夫婦でのセーリングと言っても、だいたい中心はご主人です。そしてポイントは奥様がカギを握って
います。つまり、奥様が積極的にクルーの役目を果たすか、或いはお客様として乗るかによります。
あまり積極的で無いならば、シングルハンドを中心に考えて、奥様の手を煩わせない方が良いかもしれ
ませんね。でも、少し舵を握ってもらったりして、出来る範囲の協同作業を心がける方がより楽しくなる
というものです。
奥様の活躍次第ではかなり大きなサイズでもこなす事ができます。奥様が積極的なクルーであれば、
40フィートオーバーでも可能ですし、それ程でも無いなら、30フィート前後、まったくのお客様で、ただ、
ご夫婦で様々な行動のひとつとしてデイセーリングを楽しまれるのなら、30フィート以下でも充分でしょう。
ヨットにどっぷりのめりこむのも良いですが、様々な活動の一部として、小型ヨットを夫婦で楽しむというのは
いかがでしょうか。例えば、ご主人は仕事を引退し、子供は独立、夫婦ふたりきりの生活があります。これか
らを充実させて行く為に、健康、旅行、地域のボランティア、人との付合い等々いろいろな社会生活があり、
それらは、今まで以上に関わっていくべきものです。そして、その中のひとつとして、夫婦でのセーリング、
それも気軽なデイセーリングをされてはいかがでしょうか。
もちろん、夫婦で遠方を目指しても良い、日本一周をのんびりやりたいというのも良いです。ただ、実際は
ほとんどがこれなのに、夢や意識の中では軽んじられている事、デイセーリングを中心に、デイセーリングを
楽しもうという乗りかたもあって良いのではないでしょうか。
朝起きて、朝食ととりながら、外は天気が良いね。今日の予定も無いし、それじゃ、ちょっとセーリングに行こうか
と夫婦で誘い合う。行く途中で寄ったコンビニで、お昼の弁当と飲み物を買って、マリーナに到着。簡単に係船
ロープを解いて、出航。セーリングしながら弁当食べて、2〜3時間のセーリングを楽しむ。同じ海域でも、セーリ
ングをすると飽きませんね。ここにも気軽さが大切です。大型ヨットより、気軽な小型ヨットを楽しむ方が充実します。
マリーナに戻ったら、さ〜っと帰っても良いし、気分が向けば船内やコクピットでワインの1本も開ければ、会話
もはずむ。夫婦円満の秘訣、夫婦円満なら健康にも良い。
小型ヨットはキャビンが小さいからと言われる方がおられますが、ちょっと粋なヨットのこじんまりしたキャビンもおつ
なものですよ。広ろけりゃ良いってもんじゃない。メインテナンスは容易、とり回しもし易い、それに維持費も安い。
無理して重荷になるケースが多いんです。それなら粋に、気軽に、小型艇を乗りこなしてはいかがでしょうか。
それに、たまにはシングルで乗る事もあるかもしれませんし、或いは、奥様はキャビンで休みという事もあるじゃ
ないですか。
こういう夫婦でのヨットライフなどはいかがでしょうか。夫婦円満、健康促進、人生が充実する事請け合いです。
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