第79話 ボートショー
オフシーズンはボートショーの季節です。世界中でボートショーが開かれます。
一箇所で多くの艇を見る絶好のチャンスなのですが、海外のボートショーは出品
数がすごいです。そして、この間に受注を多く受けるようですので、海外ではボート
ショーが重要とされます。
日本でもバブル期はすごかった。いよいよ俺達の時代が来たと思ってしまい
ました。今では、特にヨットの出品数が少なくなりました。それに代わって、
自前のフローティングショーが関西と関東で開かれるようになった。
海外の人達は徹底的に見ますね。あっちこっち開けて、質問して、徹底的に
チェックします。自分の使い方にどれが最も適しているかを見極め様と真剣
です。きらびやかさに目を奪われずに、良く見てください。
表面だけでは無く、メインテナンスがし易いかどうか、カタログデータでは
解らない部分を良く吟味する必要があります。中には後のメインテナンス
なんて考えていないヨットもあります。こういうヨットは必ずといって言い程、
メンテがなおざりになる。そうするとトラブルばかりとなってしまいます。
エンジンルームの造りはどうなっているか、前から横からアクセスできるか
やりにくいヨットはメインテナンスをどうしても、つい今度と思ってしまう。
かつて、こういうヨットがありました。キャビンを重視するあまり、燃料タンク
を隅へやり、上側にスペースが無い。通常、燃料タンクはあまり扱いませ
んが、中にごみが溜まっていたり、古い軽油がべとべとした異物を生み出
したり、こういう時はエンジンが、それまで快調に回っていたのに、プスプス
と回転が落ちて、そのまま停止。あちこち見ても解らない。で、しばらく経って
試しに回してみると回る。が、再び停止。この繰り返しです。
こういう時は燃料タンクがあやしい。燃料フィルターがあるものの、タンク
がひどく汚染された場合はタンクを洗わなければなりません。こういう時
に困るんです。結局、あっちも、こっちもはがして、高いものにつきます。
場合によっては、完全にきれいには戻らないケースもなきにしもあらず。
データではわからない部分を良く見てください。
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