第91話 レストア

レストアというとどんな印象をお持ちでしょう? 日本でもそろそろ船齢30年というヨットがちらほら。
そういうヨットはこれからどうなるんでしょうか。廃棄処分するにしてもお金がかかります。でも、良く
見て下さい。好き嫌いは別にしても、非常に個性の強い、なかなか良い姿をしていると思いませんか?
ブルーウォーター25、キャナル25、SK25、どれも個性豊かで頑丈で、重くて、でも、魅力あるデザイン
です。デザイナーの個性があります。

これらはシングルハンドで乗るにも良いサイズじゃないですか。ちょっとクラシックなのも良い。そして
何と言っても頑丈なのです。へたなヨット買うより、こういうヨットをきちんとレストアすれば、その方が
よっぽど良いと思うんですが。どうでしょうか?不安?こんなに古いヨットにお金かけるのはもったいない
とお考えですか? とんでもありません。

欧米では歴史も古いせいか、レストアは珍しい事ではありません。専門の造船所もあるくらいです。
30年どころか、40年でも50年でもやります。それらに共通する事は小さくても外洋性を持っている
という事です。だから頑丈です。だから、これから再び20年とか生き延びれる可能性を持っています。

最近の25フィート前後のヨットと比べてみてください。それらとは全く異なります。良いか悪いかの問題
では無く、顔が違う。スタイルが違う。頑丈さが違う。そしてクルージングには結構良いです。船底はやや
V勾配がついて波にソフトです。オーバーハングがある分水線長は短くなりますが、デッキはよりドライで、
時化にも強い。コクピットは深いし、クルージングには良いと思います。それにヤンマーエンジンは30年の
古いエンジンのパーツ供給が今でもなされています。さすが!ヤンマーさんは偉い。

へたなヨットを買うより、こういうヨットをきちんとレストアして磨き上げてみてはいかがでしょう。価格も安く
あがるし、実に面白い。最新デザインのヨットよりよっぽど良いと思いますが。皆さんも考えてみませんか?
特にSK25、これは特に良い。何が良いって? デザインが良い、実に美しいヨットだと思います。
加藤ボートさん、再び、これ新艇で造って頂けませんかかね。

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