第四十話 日本のヨット
マリーナに行ったら真っ直ぐに自分のヨットに行く。自分のヨットで何かをするか、或いはヨットを出すかという選択になります。マリーナにはエンターテインメント性が無い。マリーナという場所で遊ぶ事が無い。 すると、マリーナに行く前に考えます。今日、何をするか?読書するか、メインテナンスするか、ちょっと様子を見に行くのか、或いは、今日はちょっとセーリングするか?仲間と一緒なら、宴会するか、出すか? 大抵は、今日はヨット出そうと思って行く事になるでしょう。つまりはヨット出そうと思う時しか行かないという事になります。そのきっかけは、仲間が乗せてほしいと言った時、仲間を誘った時、或いは、シングルの方は自分ひとりの決心という事になります。これだと、なかなか行く回数は多くはならないと思います。 仲間が集まる回数、そしてシングルではセーリング自体を面白いと思う、追及型である必要があるような気がします。そうでは無くて、そこそこ楽しさを求める場合、なかなかそうはいかない。そこで、マリーナがエンターテインメント性があれば、とりあえずマリーナに行ってみる。出しても出さなくても良いし、マリーナで過ごす時間が楽しい。もしそうなると、今度は逆に、ヨットでの読書なんかもできるようになるし、ちょっと読書に飽きたら、マリーナに行って過ごす事ができる。マリーナに行けば、誰かが居る。そういう人達との交流がある。マリーナに行く前に、今日は誰が来てるかな、と楽しめるぐらいになれば良い。それだけ人が集まるマリーナというのが理想かもしれません。 マリーナ自体が魅力なら人が集まります。という事は行く回数が多くなる。多くなれば、そのうち何回かはヨットを出す。オーナー同士の刺激があって、メインテナンスもセーリングも活発になる。それにキャビンの有効利用にも繋がってくる。いくらキャビンが快適であっても、マリーナ全体が寂しくては。自分達だけではなかなか楽しむ事はできないのではないでしょうか? マリーナが単独でこういうエンターテインメント性を高める事はなかなか難しいかもしれません。マリーナ以外の商業施設が必要かもしれません。マリーナに行くと、レストランがいくつもある。マリーナならではのショッピング施設があり、映画館があり、散歩エリアがり、艤装品が揃い、何でもある。でも、これは田舎のマリーナでは無理ですね。何か他の方法を考えねばなりませんね。 それはそれとして、無い物は無いのですから、自分で自分を遊んでやる方法を考えなければなりません。どんな理由にせよ、マリーナに、自分のヨットに行く動機が必要です。セーリングする事はもちろん、その他にも動機があれば行きます。自分のヨットに行く回数が多くなる事が重要かと思います。仲間が集まればまだ簡単です。しかし、ひとりでも行けるなら尚良い。ではひとりで何をするかです。ヨットを出さない時、何をするか?読書、楽器練習、ぼ〜と過ごす。DVDを見る、何かが必要になります。この何かがあると、とりあえずマリーナに行って、そこで出す事も出さない事もできます。単独で出せないヨットは、特にそういう何かがないと、ヨットに接する事が少なくなるのではないでしょうか? そこで、考えましても、やっぱり、今の状況からしますと、セーリングを主とする事になるかと思います。セーリングが主になれば、出さない時は、メインテナンスをするようになる。掃除をするようになる。そうやっていくうちに、ここはこうした方が良いと思いつく事もあるでしょう。ヨットをセーリング以外でも楽しむ方法をお持ちの方は良い、しかし、そうで無い方はセーリングを追及する事を考えた方が面白いと思います。 私の知り合いにインターネットを通じて、いつでも乗せてあげますというメッセージを送っておられる方がおられます。彼はシングルでは出無い。しかし、いつも誰かが来ます。乗せてほしいという方が多いですから、彼はちっとも困らない。しょっちゅう出てます。昨日はご一緒しましたが、良い風が吹いて楽しかったです。それもゲストは話に夢中、でもこちらは走らせる。すると、ゲストもだんだんセーリングを面白がっていくように変化していきます。回りの風景から意識がヨットに集まってきます。やっぱり走ると誰でも面白さを感じます。そこで、風が落ちてくると、また、話に夢中になる。 でも、今回は走った感覚がみんなに残っていると思います。 |