第四十九話 相棒
| ヨットは自分にとっての相棒のようなもの。自分自身がどんどん繊細さが解ってくると、それに応じた繊細さを相棒にも求めるようになる。いくら自分が繊細でも、ヨットが鈍いと、限界があります。 ヨットを買い換える時、もっとでかいヨットが欲しくなったり、或は、今あるヨットのサイズではでかすぎて持て余すのでサイズダウンを狙ったりします。それとは別に、乗り方や鋭敏さもその理由になる。 長年連れ添った相棒を変える事は忍びないかもしれないが、もはや、そのヨットではオーナーの能力についていけてない。だったら、それに見合うヨットに乗り換える事はこの先を考えても重要な事になる。それは、セーリングパフォー＾マンスにおけるものかもしれないし、クルージングにおけるパフォーマンスかもしれない。いずれにしろ、より良きヨットライフを得る為には、買い替えもやむを得ない。 セーリングだったら、より鋭敏なヨットとか、それは必然的にスピードに対しても上がる。その分、オーナーの対応能力も、そこに追いついていかないと、過ぎる鋭敏さでは、持て余すか、使い方が限定されるかもしれません。それで、デイセーラーにしてもいろいろあって、様々なパフォーマンスが世界各地で建造されています。どの程度のレベルがどうなのかというのは、以前にも散々書きました。 それがクルージングでしたら、目的地への距離があります。それが長くなればなる程、時化られる可能性も高くなります。そういう時に、どういう能力を発揮するか？いつも凪状態が約束されるのなら、ヨットは何でも良いといえば、何でも良い。でも、そうは行か無いのが自然の常であります。 買い替え目的が明確である事は、買い替えの成功確率は高くなります。もちろん、理想にぴったりなんて事はそうある事では無いかもしれないが、どこかに妥協しても、どこには妥協できないという事が明確ですから、選択はやりやすい。 気に入ったデザインである事は重要かと思います。そのうえで、造船所の造りのレベルを見て、信頼して、他は、そのセーリングパフォーマンスで判定できるのではないかと思います。排水量に対するセール面積、船体の重心の高さ、バラスト重量等です。これらは、そのヨットのコンセプトにならっている。 良い相棒が見つかると、ヨットライフがますます充実してきます。乗るのが楽しみになる。まあ、おもちゃみたいなもんでしょうか？ 女性にとっては、服やバッグや宝石が必要なのかもしれませんが、男にとって必要なのは、おもちゃであります。ただ、大人ですから、高価にはなります。それが車だったり、ヨットだったりするわけで、男には必要なんですね。 ヨットは男にとって彼女みたいなものと言った人がいましたが、まあ、ここは相棒という事にしておきましょう。互に協力しあう関係です。 |