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日本に進水しているヨットで圧倒的に多いのがクルージング艇、充実したアコモデーションと充実装備、便利で楽できますね。それで遠くへの旅も堪能できます。メインセールもファーラーにして電動ウィンチと来れば楽に旅ができそうです。
でも、旅においてはその道中は多くがエンジンで走る方々が殆どです。できるものなら日が暮れる前に目的のマリーナに入りたい。エンジンで走るとそれが計算できますが、セールで走る時は風任せになってしまいますから、エンジンで走るのは解ります。旅はエンジンを使う。
ではいつセーリングを楽しむのか？ これがもし無いとしたらヨットよりボートの方が効率は良いわけですから、ヨットである事はセーリングを楽しむ処にあると思います。そうしますと考えられる事は旅の時では無く、ホームポート近辺か或いは旅先に到着後、旅先の海域でセーリングをする事になろうかと思います。という事はセーリングは旅とは別に考える方が良いのではないか？ もちろんロングでノンストップの旅ならエンジンを使うと燃料の事もありセーリングが主になりますが、日本沿岸を走る旅はエンジンを使う事が殆どではなかろうか？
とするなら、セーリングをより楽にする事は解りますが、でも、クルージングだとは言え、セーリング性能をある程度は確保しておいた方が良いのではないかと考えます。何しろセーリングは旅の時とは違い、短時間ですし、ならばより高い帆走性能を味わった方が面白いと思います。
という事で、旅を主体に考えておられる方、何もクルージング艇に限定する事は無いのではないか？パフォーマンスクルーザーというヨットがありますが、旅はエンジンで走って、帆走性能はクルージング艇より高いのでセーリング時にはより面白さが味わえるかと思います。多くの方々がレースはしないのでクルージング艇と考えられますが、パフォーマンスクルーザーなら両方をより楽しむ事ができると思います。
近場で遊ぶ時はゆったりのピクニックもありますが、毎回ピクニックばかりでは飽きも来るかもしれません。時にはセーリングに集中してセーリングをスポーツするとまた別世界を味わう事ができると思います。上のビデオはスウェーデンのアルコナヨット、３４フィートから５０フィートを建造する造船所で、もちろんパフォーマンスクルーザーというコンセプトを持つヨットです。レーサークルーザーという言い方もしますが、要はハイパフォーマンスのクルーザーという意味です。写真は最小サイズのアルコナ３４５です。
こんなヨットには、通常のダクロンのクロスカットセールでは無く、ちょっと質の高い軽めで伸びの少ないセールを設置してその帆走の気持ち良さを味わう。船体剛性も高いヨットです。もちろんメインファーラーも可能ですが、その際はマストでは無くブームファーラーの方が性能を落とさないで良い。
下の写真をご覧下さい。パフォーマンスクルーザー（アルコナ３４５）でもクルージング艇とは遜色ない、むしろ質的には造り込んだ高いレベルで外洋性もあるのです。
思うに、クルージング艇は旅とピクニックと泊まり、さらにこれらに加えて近場のセーリングを堪能するとしたらパフォーマンスクルーザーが良い。まあ、ノンストップの長距離の場合はセールで走りますが、速いヨットはそれだけ早く着けるし、その分行動範囲も広く取れます。
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