第五十話 ライトエアーイクステンダー
| アレリオンのジブブームについてくる、この装置、デッキ下に装備され、ジブブームを常に外側に押し出す力が加わっている。ですから、無風状態でも、セールを出していなくても、シートを緩めさえすればブームは外に押し出される。この事によって、微風時においてセールの重みでセールが開かないという事が無い。どんな角度でも設定できる。ランニングにおいては風が後ろからになりますので、風速がヨットの動きと相殺されるので、実に有難い装置であります。ジブブームだけでも素晴らしい発明だと思いますが、それにこういう装置を考え出しのは素晴らしい。今のところこの装置はアレリオンにしか無い。 さて、そんな時、メインセールのブームにも同じようにそういうライトエアーイクテンダーがあれば、さらに効果はあがるはず。微風でブームを押し出したい時、なかなか開かないし、時折ブームが押されてガタンとショックがきて、またメインシートが緩んで、またガタン。どうもいけません。こういう時にブームが同じように外に押し出されればいいのに、とつくづく思います。デイセーリングとしては、できるだけエンジンは駆けたくは無い。よって微風でも何とかしたい。ガタン、ガタンとブームがいわないだけでも有難いのですが。 風が上がってくると、この装置の必要性は無い。風の力でちゃんとセールを押してくれる。微風のセーリングは難しい。舵もできるだけ切らない方が良い。昨日のセーリングは、そんなセーリング。 たばこの煙が真っ直ぐ上では無いけれど、わずかに斜めに流れる程度。それでも、ちゃんと進んでいました。最後までエンジン無しで済ませた次第です。メインのリーチのリボンも全部はなかなかきれいには流れない。それもセーリングのひとつ。こういう時もある。 ジブブームは大変重宝します。特にシングルには有難い。しかし、もっとエキサイティングなダウンウィンドを望まれるなら、やはりジェネカーという事になる。何しろ、セールエリアが異なる。もちろん、このジェネカーをシングルでやる人も居ます。それはオーナー次第ですが、デイセーリングの真骨頂は面白いセーリング、面白いはオーナーが決めれば良い事で、ジブブームも良し、ジェネカーも良し。 ところで、話は変わりますが、アレリオンにはライフラインが無い。よって、フェンダーを設置できる箇所がどこにでもというわけにはいきません。中央のクリートと前のステイの箇所ぐらい。中央から後ろには何も無いので、フェンダー設置用のフォールディングパッドアイを設置しました。しかし、通常は全く使わない。フェンダーは桟橋側に設置しています。すると、出航時にフェンダーをはずす必要無いし、帰ってきた時もそのまま入れる。これってかなり楽だと思いますが。通常のフェンダーはどこかに行った時用に使うだけで、ロッカーにいつも収納しています。帰ってきたら、そのまま入って、ミッドシップクリートに１．５ｍぐらいのロープをかけて、そのロープ持って桟橋に降りる。ライフラインが無いので実に簡単。風がどっちからの方向でも、そのロープさえ持っていればOK。桟橋の前後のクリートに１本の係船ロープを繋ぎ、中央にスプライスした輪を作っているので、それをヨットのミッドシップクリートにかけてしまえば、流される事も無いので、前後はゆっくりできる。シングルには良いと思います。 |