第六十三話 外装木部の塗装

最近では外装に全く木部が無いヨットもあります。メインテナンスが楽だからでしょうが、個人的には外装にも木部があるときれいだと思います。たくさんあると、それこそメインテナンスが大変ですが、少しでもあるとなかなか良い。トウレールやハンドレール程度でも、随分見かけが良くなると思います。

木部はその木がきれいにメインテナンスされていますと、船齢を感じさせないくらいに、きれいに見える。しかし、逆にメインテナンスが悪いと、船齢が若くても古く見えてしまう。ですから、メインテナンスが大事。それならと木部無しも出てくるのでしょう。

さて、外装チークにはニス塗装をするという方法もありますが、古くなるとパリパリ割れてくるので、そうなる前に、きれいなうちに軽くサンディングして塗装を加える必要があります。しかしながら、きれいなうちにやるというのはなかなかしないもので、光沢が消え、一部に割れなどが見えてきてからやるもんですから、全部ニスを剥がさねばならなくなります。これが大変な仕事です。

何も塗装しないという方もおられ、それはそれで磨いたチークそのままも味がある。でも、最近私共ではセトルマリンというを使っています。塗装は簡単で、2,3回の塗装。塗装しますとニスのようにも見え、でも、ニスのように割れてこない。また、部分塗装の場合でも、軽くサンディングして部分塗装ができる。そういう意味ではメインテナンスは比較的楽ではないかと思います。但し、ニスのように長持ちはしませんが。

  左の写真はアレリオン28にセトルマリンを
  塗装したものです。チークデッキ等がありま
  すと木部が多くなるので、全部塗装しますと
  、ちょっと見た目にヘビーかな、という気もし
  ますが、この程度だと、なかなかしまって見
  えて、きれいかと思います。

  作業はマスキングテープ、3Mが良い、をき
  ちんとやって、塗装は普通のハケでOK.
  
  3Mもマスキングテープははがす時にきれい
  にはがれます。安いのを使うと、剥がすのに
  苦労する事もある。


  FRP部にこぼれたら、すぐにウエスで拭けば
  とれます。

  今のところ、このセトルマリンがお奨めかな
  と思います。但し、最も大切なのは、チーク
  をきれに磨いておく事です。そうしないと、ニ
  スでも、セトルマリンでも、きれいにはなりま
  せん。古いチークはきれいにサンディング
  してから塗装をします。




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