第三十八話 ヒールしないモノハル?

フランスのCOGITOというヨット、こんなユニークなアイデアは見た事がありません。何しろ、モノハルでありながら、ヒールアングルが0度から最大10度まで、というんですから不思議であります。
それには秘密があります。こんな発想も出てくるんですね〜。驚きました。
  左の写真ですが、ハルとデッキに変な物が
 ついてます。実は、キールとマストが繋がって
 いて、ハルの中に大きなハルいっぱいのリン
 グがあり、上はマスト、下はキールと連結され
 ています。

 2005年から2006年にかけて、最初は25フィ
 −ト艇を建造し、いろいろテストを重ねてきた
 ようです。その後、32フィートを建造予定とか。






 写真を良く見ますと、マストが左舷側に倒れて
 います。マストは船体中央に真っ直ぐ立てる
 のが常識と思っていましたが、このヨットは違
 っています。風下の方にマストが傾き、それ
 に連結されたキールは風上側に傾く。
 それで、船体はほとんどヒールしないときてい
 ます。最大ヒール角度は10度以内にできる
 とか。実にユニークな発想で、びっくりです。





 図面はこうなっています。リングにマストと
 キールが繋がっています。それでいて、キャビ
 ンもちゃんとある。面白い事考える人が居ま
 すね世界には。
 ユニーク過ぎて、ついていけません。でも、実に
 面白い発想です。

 造船所のHP
 ビデオもあります。




このヨットの走りがどうなのか?それは解りませんが、でも、面白い。これだって、もっともっと洗練されて、これを基本に進化していきますと、ひょっとしたら、広く受け入れられるかもしれません。最初は何だって、そんなもん。発想が面白い。それを実現したのがすごい。

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