第六話 CHANGE

衆院選挙の蓋を開けてみれば、やはり、オバマさんじゃないけど、CHANGEという言葉が浮かんできます。民主党の圧倒的勝利。どっちが良いとか、細かい所を上げれば、双方にいろいろあるのでしょうが、国民はこれまでの路線から違う路線を選んだ。マニフェストがどうこうという向きもありますが、本当は兎に角、これまでの閉塞感を変えたいと思ったのかもしれません。これまでもそう思ってきた、しかし、要約それが頂点に達したという事でしょうね。さて、これからどうなるか?

今までの路線を変えるというのは、ある勇気が必要かと思います。不満足ながら、改良を重ねれば、何とかなるんじゃないか?大きく変えて失敗したらどうしよう?変える事は構わないが、大きな失敗になる事を恐れる。でも、今度の選挙では、もうそれどころでは無くなったのかもしれません。
不満が頂点に達したのかもしれません。今から思えば、昨年の秋の米国発の世界的不況のショックが無ければ、今回のCHANGEもどう転んだかはわかりませんね。

さて、CHANGEを望むのは政治ばかりではありません。我々個人の足元を見ても、変えた方が良い事もあるかもしれません。それは当然ながら、ヨットと自分の関わり方です。これまでのやり方のままで、本当に良いのか?

今の時期は、あらゆる意味でCHANGEの時期かもしれません。これまでのいろんな事を振り返って、そのままの路線で良いのか、或いは変えた方が良いのか?世界的には環境問題が上げられ、政府が変わる。企業も変わる。個人も変わる時期かもしれません。

他の事は解りませんが、ヨットについても、何か変わった方が良いのではないかと思う次第です。
何となくクルージング派となってしまった人達。もっと違ったヨットの関わり方があるかもしれません。ローカルのレースに出てみるとかもひとつの方法でしょう。もちろん、セーリングにチャレンジしてみるのもひとつの方法です。今が満足なら、こんな良い事はありませんが、もしそうで無いなら、何か行動を変えなければならない。その為には、自分の考え方を変えなければならない。その為には、遊びに対する考え方さえ変えなければならないかもしれません。

マリーナを眺めてみますと、ヨットがどんどん古くなってきました。それに対してのメインテナンスもあまりなされずに、存在自体が全体的にぼやけた感じです。当然ながら、動いていない。これは何故なのか?各個人で事情は違うでしょうが、事情がどうであれ、今のままで良いのか?

その変化の突破口のひとつとして、デイセーリングを唱えています。レース派、クルージング派、そしてセーリング派です。今あるヨットで、それがどんなヨットであれ、セールがあるなら、セーリングというものをもっと突っ込んでやってみようか?しかも、気軽なデイセーリングです。これをできるだけ回数多くやる。気軽さがあるなら、回数多くできるでしょう。1日あるなら、午前と午後の2回出る事だってあり得ますし、実際、そうした事もあります。どこかに行く事だけが主なら、そう滅多にヨットに来る事は無くなります。滅多に来ないようになりますと、それが普通になって、さらに来なくなる。余程の特別な時だけになってしまいます。それで良いかどうか?

特別な何かは特別な時ですから、滅多には無い。でも、大事な事は普段に小さくても、何か面白さを持てるかどうかが重要かと思います。そして、それはレジャーでは無く、趣味の世界です。レジャーはたまにでも良いが、趣味になりますと、多くやりたくなります。ヨットという性格を考えますと、レジャーという意味合いよりも、趣味に近い。

つまり、ヨット界のCHANGEはレジャーから趣味へ、という事かと思います。ヨットを趣味として味わうなら、どういうやり方が良いのか、それを考えて実行に移していく。そういう時期が来ているのではないでしょうか?日本人の遊びに対する考え方からして、ヨットをレジャーにしておきますと、なかなか活発には使えない。でも、趣味とする方が合うような気がします。趣味ならばどうするか?

趣味は家族で一緒にはならない。乗せてあげる程度。友人もしかり。シングルか共通の趣味を持つクルーとで、ヨットという乗り物をどう扱うか?そこにはチャレンジがあり、進化があり、それが面白さであり、感動でもある。趣味は感動を呼ぶ。そういう面白さを体験していくのが趣味だろうと思います。趣味的取組方はいろいろあるんでしょうが、そのひとつとして、セーリングを楽しむという最も基本的な事を推奨しております。それもデイセーリングで。

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