第三十五話 根本的に見直す
| 何となく、流されるように、やってきたという事はないだろうか？それで良いのか？今のままで良いのか？そんな事を考える事は無いでしょうか？ ヨットもボートもそうなんですが、どうも本当に楽しんでおられる方はそう多くは無いように見えます。気のせいでしょうか？そんなもん、ほっといてくれと言われるかもしれません。でも、ヨットやボートというのは純粋な遊びで、遊びは楽しいもので、遊びは気に入った道具を可愛がりながら、その世界に浸る、特に、純粋な遊びであれば、そうなっていきそうな気がします。その浸る事が遊びで、快走のフィーリングに浸る、スリルに浸る、知的ゲームに浸る、無風に浸る、いろいろあります。 ヨットでも、ボートでも、乗らなくても、マリーナに来て、ちょっとそこで過ごしてみたり、何か、少しでも関わっていたいというような、眺めているだけでも、触っているだけでも、ちょっと何か違う世界を少し味わえるような、そんなものではないかという気がします。逆に、そうで無いと、何かの役に立つものでも無いだけに、逆に、何かストレスになりそうな気がします。 そこで、自分のスタイルをもう一度、根本的に見直すというのはどうでしょうか？自分の年齢、家族構成、性格、仕事、時間、云々。そうしますと、今何をどう遊ぶのかが解ってこないでしょうか？これまでにどう使ってきたか、今後どうしたいのか？時間はどんどん過ぎていきます。そして、今この時は二度と来ない。我々は、刻々と年齢を重ね、今と同じ時間は二度と無い。人生は長いようで、短くも有ります。 何かを変えたいともし思ったら、環境を変えたり、新しい道具を手に入れたりと考えます。しかし、本当は自分自身の考え方自体を変えないと、結局は同じところに行くつくのではないかと思います。クルージングで遠くの旅に出る暇は無いとしたら、今度はレースでもやってみるか、と思ってレーサーを買っても、自分の本当の心がそういうシフトをしないと、レースを楽しむ事はできないかもしれません。本音の部分で、何を楽しみたいのかを突き止める必要がある。そうで無いと、考えただけで、何となくクルージングやセーリングやレースなんかの道具を揃えても、うまくいかないかもしれません。 当社はデイセーラーを推進していますが、全ての方に合うわけではありません。忙しい人にはデイセーラーとか言ってますが、全ての忙しい人に合うわけも無く、逆に暇がたくさんある人でも、合う人にはデイセーラーが良いわけです。本当に自分が楽しみたい事は何か？暇があるから、暇が無いからでは無く、本音の部分としてどうか？そこが最も重要なところかと思います。 １，２年を遊ぶならまだしも、長く遊ぶなら、１０年以上を遊ぶなら、自分に合う使い方というのは大事な事かと思います。１年２年ぐらいなら、自分に嘘ついて、ヨット遊びができるかもしれません。しかし、３年、５年、１０年ともなりますと、もうこれいじょう嘘はつけません。 でも、これがなかなか解らない。どうしたらそれが解るようになるのか？ 今から始める方には、とりあえず、今手に入る艇で、ご縁のある艇で、とりあえず始める事かなと思います。ちょっと乱暴な言い方かもしれませんが、いくら考えても解らない。これは解る人は相当自分自身を観察し続けてきた人ではないかなと思います。 とりあえず始めて、自分自身も含めて、いろいろやって観察してみることではないかなと思います。すると、単なるあこがれなのか、本当にどれをしたいのかが解ってくるような気がします。 ヨットは例えば会社で持って、接待に使うとか考える事もあります。それはビジネスですから、個人の好みとは無関係。使う方もビジネスと割り切れます。でも、個人ユースならば、やっぱり自分のスタイルに合ってい無いといけません。そうでないと、１０年なんて楽しむ事は無理になる。そこで、最初の１年２年くらい、探りをいれるつもりで始める必要があるかもしれません。そして、次に本当に合うものとして買い換える事になります。その買い替えがうまくいくかどうかは、探りの期間をどう過ごしてきたかにかかってくる。 これは、乗って、使って、どうやって動かすかをやりますが、同時にいつも言います、自分の感じているフィーリングはどうかという事を意識している事ではないかと思います。 快走に面白さを感じる。でも、面白さと言ってもいろいろあるし、程度もあります。のんびり漂うようにのっていながら、何か気持ちに安らぎを感じたり、セーリングの妙にスリルを感じたり、人それぞれに感じ方は違うわけですから、早く解れば、早くそっちの方向にいける。実は、自分のフィーリングを観察さえしていれば、気持ちが自然にそっちに向かい、自動的に２艇目も自然に決まっていくのではないかな〜と思います。究極のところ、理屈じゃありませんね。 ある方はヨットを磨き上げたり、整備したり、自分の思うように改造したり、そういう事が好きな方がおられます。あまり乗らなくても、そういう楽しみ方もあります。それはそれで良いし、そういう方に旅やセーリングを勧める必要も無いわけで、自分の楽しみ方を得られれば、それで１０年以上遊べる事になりますから、その人にとっては良い時間を得た事になると思います。ですから、スタイルは何でも良い。本音のところの、自分スタイルが重要です。 デイセーラーは面白い、ヨットとの一体感、セールフィーリングが味わえます。外洋艇は遥かかなたへ、安心感をもって冒険の旅ができます。どんな感じが良い感じなのでしょうか？ |