第四十五話 提案
当社のこれまでの一貫した提案は、クルージングも良いがセーリングも遊びましょうという事です。 それに、もし何日もかけて遠くまで行くという事が無いのなら、セーリングをもっと重視しましょうという事です。 クルー不足が言われる今日、そんなに大きなキャビンが必要か?キャビンがでかいと言っても、家じゃ無いんですから、一部屋、二部屋と部屋数が増えるわけでもありません。メインサロンが広いな〜と感想を漏らす事もありますが、ロングの旅でも無い限り、キャビン内に留まる時間は非常に短い。なのに、そんなに大きなキャビンする必要があるのでしょうか?大きくすればする程、セールフィーリングが落ちるのに。レーサークルーザーと称するヨットでも、クルージング艇に劣らないキャビンの充実したヨットもあります。そんなヨットの方が良いのでは? レーサーという名前に先入観が出てきます。何もレースしなくても良いのに。敢て言えば、セーリングクルーザーと名前を変えたいぐらいです。 イタリアコマー社のコメット35です。 最近多くなりましたオープントランサム。 なかなか、かっこ良いデザインではないか と思います。このヨットをどう扱うか? もちろんレースに出ても良いでしょう。或いは これをダブルハンドでセーリングを楽しむの でも良いと思います。 そしてクルージングを楽しむのも、もちろん 良いわけです。 ジブファーラーで良いし、バウには電動の アンカーウィンドラスだってあります。 クルージング艇と違うのはメインシートの トラベラーの位置。でも、セーリングする なら、こっちの方が扱い易い。これが、本当 にクルージング時に邪魔になるでしょうか? 特にイタリアンデザインだからと言って、奇抜 なわけではありません。でも、やはり何か、 イタリアンの匂いがします。 赤いソファーは兎も角、木を多用したイン テリア ギャレーはガスコンロがあって、その前側 は蓋がしてありますが、シンクに冷蔵庫 温水もあるし、必要な物は揃います。 トイレだって、個室ですし、広い。 充分にクルージングのアコモデーションと して見劣りはしません。 これなら、セーリングも堪能できるし、クル −ジングも堪能できる。 もちろん、前と後ろにキャビンがあります。 スポーツヨット、スポーティーなクルージング ヨット、その気なら、艤装の仕方でレースも 楽しめる。オーナーのご希望次第で、いろい ろ変更する事ができる。 という事で、これまでのデイセーラーと、この セーリングヨット、そして外洋に行く方には、 外洋艇という提案です。 クルージング艇をクルージングに使うのは 常識的判断ですが、どんなクルージングな のか?それによっても選択は違ってくると 思います。 |