第四話 ヨットを艤装する
輸送にキールを外してくるような場合もあります。輸送中の高さが問題になるからです。そういう場合は、まずはキールの取り付けから。 専用のキールを立てる台座にキールを真っ 直ぐ立てて、クレーンで船体を吊って、徐々に 降ろしていきます。慎重に。 もちろん、キール上部には、専用のシール材 が塗布されます。そして、真っ直ぐである事 を確認して、船内側から、ナットを締め付け ます。余分なシール材をきれいにとって、 シール材が乾燥、固まるまで待ち、後日、 このヨットには、設置部周辺にグラスを積層 し、サンディングして、整形していきます。 それから、船艇塗装です。もちろん、これは ヨットによって異なる部分もあります。 今回のアレリオン33Sでは、キールは造船 所で設置したままですから、この作業は 今回はありません。 キール取り付けの時、特に注意が必要な のが、船体側にキールボルトを貫通させる 穴が無いとか、穴があっても、ずれている とかです。実際、そういう事も無いでは無い んです。当社ではありませんが。何故なら、 キールをはずして持ってくる場合は、造船所 で一旦はキールを設置させて、それから外 して出荷してもらいます。念の為です。 これなら間違いありませんから。 その間にマストをくみ上げます。全てのステイ を設置して、ジブファーラーもくみ上げておき ます。この写真はアレリオン28のマストです。 アレリオン33Sは、まだまだこれからです。 アレリオン33Sです。実は、このヨットは、 造船所ではアレリオン スポーツ 33という 名前です。略して、AS33と言ってます。 従来のアレリオン33のスポーツバージョン という事です。レーサーを建造しているわけ では無く、ハイパフォーマンスのデイセーラー というコンセプトです。もちろん、レースを楽 しんでも良いです。 場所の関係で、なかなかいい角度で写真 が撮れないのが残念ですが、実物を見ます となかなか美しい。 このヨットをこれから仕上げていきます。 まずは、デッキ上のチークをニス塗装します。 ちょっと時間がかかりますので、お見せでき るのは、ちょっと後になりますが。 アレリオン スポーツ 33をご紹介しながら、これから先、艤装の話をしたいと思います。できるだけ詳細に渡ってご紹介できればと思います。 |