第七十八話 ウッドマスト
ノルディックフォークの整備をしていますが、このヨットのマストはウッドです。造船所は、アルミマストよりも、ウッドの方がフレキシブルで良いと主張します。そのウッドマストのメインテナンスをしています。木材はスプルース、弾力性があり、比重はチークよりも軽い木材です。バイオリンとかギターとかの楽器にも使用される木材です。 マストを抜くのは簡単です。どうせメインテナンスをするならと、マストを抜きました。それで、どうせならと、マストに着いた金具類をはずして、全体をサンディングし、ニス塗装をしました。実は、白くウレタンペイントで塗装しようかとも考えたのですが、見に来られた皆さん、ニスが良いと言われるもんですから、それに従う事に致しました。 ツルツルのピカピカ状態です。 写真では解りにくいですね。 ウッドマストはフレキシブルで良いが、メイン テナンスが大変だと言われます。確かに、 アルミなら簡単なんでしょうが、それに比 べて、メインテナンスを要するのは確かです。 長期間メインテナンスをしないと、ニスはや がて剥がれてきます。見た目が悪くなります。 でも、ニスがはがれる前にやれば、そう大変 ではありません。 例えば、キズがついたら、そこだけ軽くサン ディングして、塗装しておきます。普通は これだけです。ただ、数年後に、光沢が無く なってきたら、剥がれる前に、全体をサンデ ィングして、2,3回塗装をします。 これが大変かどうか? マストを抜くのは簡 単です。立てるのも簡単です。それをどう感 じるかの違いかと思います。マストを倒せば マストトップまで点検する事ができます。 それもメリットと捉える事もできます。 まあ、大変だと思えば大変ですが、これも ヨットライフの楽しみのひとつと思えばそう なります。意外とやってみるといろんな事が 良く解りますし、面白さも出てきます。ひどい 状態になる前にやればサンディングは簡単 ですし、塗装もそう難しくはありません。船体 自体のメインテナンスはシンプルなヨットです し、FRPですし、簡単です。 トップは二液性のクリアーを塗装していますので、2,3年に1回程度、クリアーを塗装します。二液性というのは、硬化剤を使うタイプで、例えば、1液性(硬化剤無し)で塗装しても構いません。この方が作業は楽です。但し、全体を1液性で塗装しますと、次は2液性は使えないので、その後はずっと1液性を使うか、或いは、サンディングして落としてしまえば、また2液性を使う事もできます。 つまり、2液性の上に1液性はOKですが、1液性の上に、2液性はNOです。或いは、ウレタンペイントを、お好みならばする事も可能です。 次はブームをやります。作業は同じです。もう少しでマストを立てて海面に降ろします。 |