第九話 家族

日本でヨットが今一広がらないのは、家族で遊ぶ事が無いから?そんな気もします。昨日の平田さんのお話ですが、ニュージーランドにおられたわけですが、そこのマリーナ主催のレースが毎週3回も行われ、レース後のパーティーもやっていたそうです。レースは毎回同じ時間にスタート、それを目当てに、仕事を片付けて、マリーナに向かう。

そう言えば、you tube で、オフィスの仕事を片付けて、時間になったら、ネクタイを外しながら、マリーナに走る男の姿を見た事がありますが、そんな感じでしょうか?

参加艇は、だいたい15,6艇ぐらいだそうですが、それに家族も一緒ですから、結構な人数になり、毎回結構盛り上がっているとの事。レースの時間は、2時間弱程度、夕方スタートだそうです。日本で、これやったら、どうなんでしょう?多分、仕事の関係や、マリーナへの距離も考えますと、なかなか難しいかな?

でも、せめて、土曜か日曜の週一回ぐらいあれば、楽しまれる人達も多いかもれません。レースには興味無いという方も、こういうレースなら楽しいかもしれません。集まって、皆で楽しもうというのが主であります。マリーナの方々のご苦労は察しますが。なんだかんだ言いましても、レースは手っ取り早い遊びの手段であります。本気になっても、お気楽でも、楽しい機会がほしい。そういうところかな。

福岡では、月一で、同じようなレースがあります。結構楽しみにされている方は多い。クルージングを楽しむ方でも、毎月どこかに行く人は居ない。多分。そうしたら、クルージング以外の楽しみをどう持つか?それが、このレースなんでしょうね。

彼らは、遊びが上手です。パーティーでは家族同士で親しくなるし、親しくなれば、レースもまた楽し。レース後のパーティーと言っても、簡単で、おしゃべりを楽しむ。いかに楽しむか?

マリーナはきっと、欧米では社交場なのかと思います。趣味を同じくした方々の、仕事も関係ない、みんな同じレベルで、そこに集う。そういう社交の場。本格レースでしのぎを削るのは、また別の場でありますね。日本では、家族が来ない。そこも発展しない問題のひとつかもしれません。

欧米では家族が来る。でも、日本では来ない。何故なんでしょうか?紫外線はどこでもあると思いますが?この問題は、日本の習慣か、考え方か、民族的なものか、何だか解りませんが、この家族が来るか来ないかは、大きな要因ではないかと思います。だから、欧米人は大きなキャビンをほしくなる。

女性の意識改革が必要なのかもしれません。その為にはオーナーの努力も必要かもしれません?逆に、来ない方が良いとう方もおられますが。

家族が来れば、ファミリークルージングは成り立つ。

扱い易いヨットも有効です。広いキャビンも有効です。しかし、どんなにヨットが便利になろうが、家族が来ない限り、ヨットは男の世界になります。それはそれでも良いのでしょうが、それでは、広がりは限定的にならざるを得ないのかもしれません。これはヨットのせいでは無く、我々、日本人の習慣か、価値観か、考え方のせい?

将来は解りませんが、日本では今の所、ファミリークルージングは無い。でも、たまに、ファミリーデイセーリングはあるかも?ヨットが、レジャーなら、ファミリーにならないと広がりは無い。ファミリーが来ないなら、ヨットはレジャーでは無く、趣味にするしかない。レジャーと趣味では、見方が違う。乗り方も違う。考え方も違う。日本では、大部分は趣味の世界。欧米では、レジャーもあれば趣味もある。

ヨット拡大には、家族がキーポイントとして、レジャーとして拡大するしかない。日本でヨットが少ないのは、家族が来ない趣味の世界だから?でも、家族的なヨットが多いのは、これいかに?

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