第七話 スクウェアーメイン
デイセーラーはさらにハイパフォーマンスを目指し 写真のような、トップ側も大きなセールになるスク ウェアーなセールを持つのが現れてきました。 もちろん、ノーバックステーです。 確かに、これですと、セール面積も増えて、速く走 れるようになる事は確実でしょう。但し、それに対 する、スタビリテーがあればですが。 これは個人の好みによると思いますが、速い事は 面白さを演出しますし、そのせいで、難しくなるとか しんどくなるとか、そういう事が無い限り、速いのは 面白い。 しかし、速ければ良いというものでも無く、見慣れ ないせいか、どうも、このスクウェアーなメインセ ールが、あまり美しくは思えない。 あくまでも個人 的好みです。 セールがダクロンのクロスカットから、トライラジアルカットになって、次に素材がペンテックスとか ノーラムとか、或いは、カーボンテープが入ったりしてきます。それによって、伸びが少なくなって、よりいい形状を保つ事ができ、でも、やっぱり面積が増えるというのは、大きな影響になります。でも、まあ、あんまり美しく無いな〜。 ただ、見慣れてくると違うのかな〜?トップは三角の方が良いな〜。 アレリオンにも、スクウェアーメインのオプション設定があります。でも、この選択はレース嗜好かな?、通常のセールでも十分速いし、通常はそれでも十分。こういうオプション設定があるとう事は、船体に関しては、こういうセールを設定するに見合う速さを持っているはずですから、普通のセールでも十分速いかと思います。 でも、流れは、このスクウェアーメインが象徴的といますか、デイセーラーは確実にスピードを追っている。そこが進化のしどころであります。キャビンは拡充するに、その使用スタイルからして、値しない。デイセーラーはいかにセーリングするかにかかっています。 いかに容易であり、いかに面白く、いかに安全か、いかに速いか、いかに気軽になれるか・・・・・・ ジブを大きなジェノアにしたのでは意味が無い。それで大きなメインになるわけですが、しばらくは、このスピードに集中するでしょう。もっと頑丈に、もっとスタビリテーを持たせ、もっとセールエリアを。その後は? 多分、一切、ウィンチを使わないで良いとか? つまり、どこかで力の軽減がなされ、あらゆるロープを引くとき、片手で、引ける。舵をもって、そのままで、全てのロープを片手で操作。それがロープとブロックによるテークルを使っての装備かもしれないし、また新たに何かが開発されてなされるかもしれません。 それは電動ウィンチのように、ボタン操作とは違って、自分の手で引くところに面白さがある。操作する面白さ、軽減された力であろうが、自分の手で引く感覚の面白さがある。 行き着くところ、ヨットは便利が良いのでは無く、いかに感覚的に面白さを味わえるかですから、その面白さをどうやって創るかが重要であります。セーリングはそういう遊びだから。感覚こそが命です。スピードも、それに伴う感覚を味わって、面白がっているわけで、究極的には感覚はどうか、という事になる。レースでは無い限り。どんなにスピードが速くても、感覚的にスピード感が無いと面白くありません。逆に、スピード感があると、面白い。レースでは無い限り、絶対スピードよりも、感覚的スピード感の方が面白いのでは? さらに、自分でいろいろ操作しての結果だから面白い。簡単操作は大歓迎、でも、自分の手で操作して、その感覚を得ての方が面白い。たいして操作をしなくて、それでも速いというのは、良さそうに思えますが、でも、操作して速い方が、工夫という遊びがそこにあって、その結果ですから、やっぱり、操作して、どんな感覚を得るか? 全ては感覚かと思います。 |