第九十四話 超ハイパフォーマンスデイセーラー

普通、我々がセーリングを遊ぶに、アレリオンやハーバー等は、十分なパフォーマンスを提供してくれると思います。しかしながら、デイセーラー普及を考えますと、もっとパフォーマンスを高めたヨットという事も視野には入れておきたいと思い、只今、研究中であります。

サイズとしては、28フィートから32フィートあたりに集中しています。みんな良く似たものなんですが、詳細を見ていきますと、やはりそれぞれに違いが出てきます。これらは、全て、超ハイパフォーマンスで、レーサー的性能を持ちます。しかし、その中でも、細かい仕様を見ていきますと、造船所の意図が、その中でももっを速くと狙うか、操船のしやすさをどれだけ加味しているかが違ってくるようです。

これまで調べた中では、多分、写真のヨットが最も速いかなと思います。
  IJPEによる計算でも、SADRは31.8になり、
  メインと105%ジブという造船所のプランで
  は、SADRは41.3になります。

  しかしながら、キャビン内には殆ど何も無い。
  これで、セルフタッキングジブの設定もありま
  すので、シングルでもOKという話ですが、
  果たして、本当にそうか?セルフタッキング
  だから、即シングルとは行きません。

  確かに、微軽風なら、可能でしょうが、風が強
  い時はどうなのか?バラスト比は47%です。

他のヨットも、かなり高い数値である事は言うまでもありませんが、全体のバランスを考えた時にどうなのか?もっと研究する必要があるようです。

でも、考えてみたら、こういうヨットをシングルでも、走らせられたら、さぞ気持ち良い事でしょうね。
微軽風が退屈だなんて、もう言わなくなるかもしれません。シングルで、強風でもどこまでやれるか?実に興味深い。

もしですが、キャビンをもっともっと割り切る事ができたなら、こういうスーパーヨットにも可能性があります。これで、通常の強風まで、シングルで操船できるとしたら、これは実に面白いヨットになると思います。

もちろんですが、こういうヨットでも、レースしなくても、しても構わないと思っています。ヨーロッパではワンデザインレースも視野に入れていますが、日本では、ワンデザインは難しい。でも、これでスイスイ走るだけでも気持ちが良いと思いますよ。

速いヨットは面白い。しかし、シングルでも十分走れる事が条件になると思っています。もし、そこに特別に高度な技術を要するのであれば、遊べる人は少なくなりますから。デイセーラーの良さは、気軽さと、やっぱりシングルを可能にする事と思っています。そうで無い、ただのレーサーなら、いくらでもありますし。

今日の一曲 ロッドスチュアート Fly Me To The Moon

次へ       目次へ