第七十六話 プチクルージング
| 一般的にはですが、一週間も２週間も時間をかけてクルージングに出かけるという機会は、年間には、そうは無いと思います。年に１回か２回程度ぐらい？そうなってきますと、残りの時間にはどうするかという事が問題になります。 もし、ホームポートの近所で、立ち寄れる場所がたくさんあるなら、それはプチクルージングとして、年間を通して楽しむ事ができると思います。しかしながら、残念ながら、そういう箇所はそう多くは無いというのが現状ではなかろうか？ だとするなら、残りの時間をどうするか？ マリーナで寝泊りしたり、宴会したり。そういう事が考えられます。しかし、それとて、年間にする回数はそう多くは無い。日本人はです。欧米人はこれが得意なんです。それで、欧米人のように真似しても仕方ないので、では、どうするか？ それが、前話のセーリングであります。 その欧米人にしても、今日のデイセーラーの拡大を見れば、様相は少し変わってきているように思えます。もっとセーリングを気軽に味わう。スポーツ的に味わう。そういう事が少しですが、見直されていっているのではなかろうか？もちろん、セーリングイコールレースを意味するわけでは無く、単にスポーツするわけです。 スポーツと言っても、自分なりのスポーツで、激しいのがスポーツではありませんから、自分がゆっくりジョギングするように、自分のペースで、ただ、走っているという事では無く、いろいろスポーツ的に考えて、セーリングへのアプローチをする。そういう面白さが必要なのではなかろうかと思うわけです。 これなら、立ち寄り先があろうと、無かろうと関係無いです。海と風があれば良い。それにシングルを可能にするなら、クルーに頼る必要も無い。自由自在であります。 そうしても、これまでのクルージングも宴会も寝泊りも、全部できるわけですから、ただ、意識の方向を少しシフトしてセーリングに向かいますと、これまでとは違う世界が開けてくるのではなかろうかと思うわけです。 そこで大敵なのが、面倒くさいであります。この意識を持ちますと、世の中の全ての面白さを得る事ができなくなります。でも、誰でも、興味が湧いてきますと、面倒くさいという意識が薄れていきます。ですから、興味次第という事、その興味の強さという事が重要でありますね。 それで、セーリングをすると、果たして面白いのか？ そういう事になります。 |