第八十二話 艤装

デイセーラーの艤装を考えます。基本的装備は殆どみんな同じです。まずは、風向風速計、それにスピード計、ついでながらデプスも入れておきます。GPSは無くても良い。スマホのGPSでも構わない。もし必要なら。或は、携帯GPSとか。それと、オーパイ? まあ、無くても良いが、あれば、確かに、何かの時には役立つかもしれません。

メインセールを上げるのに、よりスムースで楽にする為に、ストロングトラックという摩擦の少ないトラックをマストグルーブに入れるのは良い。上下がスルスルになります。特に、セールが大きくなると、セールの重さもありますし。

さて、もう一つは第三のセールです。微軽風用かジェネカーか? こんな処でしょうか?ジブブーム付きのヨットでは、必ずしもではありませんが。第三のセールまで考えたら、オーパイがあった方が楽かなと思います。シングル前提です。

ある方、シングルの時はジブとメイン、たまに誰かが来たら、その時はジェネカーも使う。そういうやり方でも良いかと思います。兎に角、シングルでの帆走をいかに楽にできるようにするか? そういう工夫も考えながら、自分のスタイルを構築していく。慣れてきますと、その幅も広がっていきます。風速の幅も広がりますね。

マリーナに着いたら、10分以内で出航できる。まあ、そうしないでも良いのですが、そんな簡単さをキープしておきたい。フェンダーは桟橋側固定、係船ロープも、桟橋側に置いていく。出たら、そのままで帆走できます。

計器とセールで遊びながら、舵の具合を見て、セーリングを遊びます。何となくセーリングから、きちんとしたセーリングになると、頭脳も使いますから、頭脳的面白さがわいてきます。解ってくると面白いです。それで、フィーリングも良くなる。

帰ってきたら、ロープをもって桟橋に降りる。バウとスターンの二本か、ミッドシップにクリートがあれば、それ一本でも良い。桟橋側の中央クリートに強く引きつけてしまえば、前後にも左右にも流されなくなります。また、ヨットはそういう事ができる大きさであり、軽さでもあります。

バウスラスターは設置しませんが、舵効きは良い。セールドライブなら、シャフト船とは違ってプロペラの作用による横側への動きはありません。

狭い場所での使える操作として、舵を大きく切って、エンジンのスロットルを大きく開ける。瞬間的にです。そしてすぐにニュートラルへ戻します。すると、バウが、左右に殆ど前進する事無く、向きを変える事ができます。ペラの水流が舵に当たって、向きを変えるわけです。これは、使える操作のひとつです。

但し、バウを向けたい方向から強い風が吹いてきている時は、その風に負ける事もありますから、万能ではありませんので。そういう時は後進で出て行く方が良い。後進にも慣れておいた方が良いですね。後進ではテイラーの向きの方向に進みます。だからとっても解りやすい。

マリーナからので出入りが最初の難関とか言われますが、デイセーラーなら比較的容易にできると思います。舵効きは良いし、風圧免責も小さいですから。

コクピットドジャーとビミニトップはクルージング艇の定番ですが、デイセーラーには要らないな〜。
特にドジャーは前方視界の邪魔になるし。それにビミニトップは、メインシートが、ブームエンドからとられているので、設置はほぼできません。敢えてしたとしても、充分な広さをカバーできません。
だから、クルージング艇はメインシートをブームの前側で取る。でも、余計大きな力が必要になる。でも、クルーが居るならそれでも良いか。でも、操作性としては、断然、ブームエンドからの方が良い。

デイセーリングですから冷蔵庫は要らないし、温水も不要だし、清水だって、ペットボトルのきれいな水の方が良い。そう考えると、キャビン内には、何も要らないな〜。まさかの時のトイレぐらいか。それだって、殆どのデイセーラー乗りは使った事が無い。

できるだけ気軽にセーリングを楽しめるようにしたいです。

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