第五十六話 セーリングの面白さ

デイセーラーは簡単操作でピクニックもス〜イスイとか書いてきましたが、でも、もしこれだけなら、大したことは無いです。10年やるにしても、そのうち、たま〜にしか乗らなくなるなるかもしれません。もちろん、スイスイ走れば、それなりに面白さがあります。でも、長く続けるには、もっと面白さが必要だと思います。

デイセーラーの本当の面白さは、これからです。面白さというのは、楽しさと違って、しょっちゅうでもやれる、夢中にもなれる、質の異なる感覚です。その為にジブとメインのシート以外にも、いろんな調整用ロープがあります。これらを操作しなくてもセーリングはできますが、操作すれば面白さがもっと生まれてくると思います。

操作自体は簡単、ロープを引くか、緩めるか、その程度です。でも、いつ、どのロープを引けば良いか、出せば良いか? それによって、走りが違ってきます。当然、そこから受けるフィーリングも違って来る。それらを、少しづつ解明していく事が、セーリングの面白さだろうと思います。これがあるから、セーリングは面白いんだろうと思います。何故なら、スイスイの結果だけでは無く、そこに至るプロセスが強調されてくるから。

デイセーラーの性能は、そういう面白さを得るに最適です。むしろ、その為にデザインされたヨットと言っても良いと思います。だから、それを味あわないで、ヨットを終わるなんて、もったいない。
セーリングは、大人の知的な匂いがします。インテリジェントな乗り物です。

ですから、家族や友人達と楽しく遊ぶだけでは無く、知的セーリングも、たまには遊んで頂きたいと思います。一生遊べますね。少しづつ解ってくると、ワクワクしてきます。特に、シングルの時はやり易いと思います。周りの人に気を遣う必要がありませんから。だから、シングルハンドの意義があります。

  
  アレリオン 28

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