第四十四話 セーリング好きですか?



      
良い風吹いて快走した時、もし面白さを感じたなら、少なくともセーリングは嫌いじゃないはずです。
考えて見たら、かつて、ケネディーやアインシュタインもデイセーラーを楽しんでいた。当然、木造艇で、今日のデイセーラーとはパフォーマンスは違いますが、彼らもセーリングを楽しんでいた。快適な自宅の生活では無く、セーリングを楽しんだ。

彼らだけでは無く、多くの方々がデイセーリングを楽しんでいたわけです。それが20〜30年前ぐらいから、キャビンが強調され始めて、デイセーリングが減ってきたわけですが、今日、あらためてセーリングの良さが注目されてきています。それがデイセーラーの出現によって促されてきました。デイセーラーの出現というよりも、復活と言った方が良いかもしれません。

現代のデイセーラーは、性能においてかつてを凌いでいる事は当然です。技術のベースが異なります。しかも、操船も遥かにしやすい。シングルハンドです。ヨットを居住性としてでは無く、純粋にセーリングそのものを堪能しようとする流れが世界中に進行しています。

ただ、デイセーラーを楽しむには、考え方を変える必要があります。30年もの間クルージング艇に親しんできたわけですから、簡単では無いかもしれません。便利な世の中において、便利なヨットは魅力的です。でも、それに満足できない人達が、セーリングに面白さを求め始めた。そういう方々が世界中におられます。だから、次々に新しいデイセーラーが世界中から誕生しています。

セーリングしてどこかに行こうとすると、じれったくなる事もあります。だからエンジンで確実に走る事が多くなります。しかし、どこにも行く必要が無くなった時、意識はセーリングそのもに注がれます。それがセーリングの始りです。そうすると、セーリングが俄然生き返ってきます。それを多くの方々に味わって頂きたいと思います。セーリングって本当は面白いんです。自由自在に走らせられたら最高です。その為のデイセーラーです。

 

   


J.F.ケネディーの”Victura” 右のはダラスで暗殺される前日に泊まったホテルで見つかった、ケネディーの落書きだそうです。本当にセーリングが好きだったんですね。
                                 
         

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