第五十三話 デイセーラーの行方



      
セールフィーリングとは別に、モダン系デザインのヨットは、その宿命でしょうか、よりスピードを求める傾向にあります。レーシングデイセーラーなんて言う言葉が出てきています。もちろん、ワンデザインのフリートレースです。ただ、日本でこれが成立するのか? そこが問題です。一般レースに出ますと、多分、レーティングは高いし、でかいレーサーも出てきますから、水線長において非常に不利になります。だから、みんなワンデザインを目指しています。もちろん、デイセーリングも含まれていますから、その辺りが純レーサーとは異なる処ではあるかと思います。

そこで、こういう特別に速いデイセーラーは、あくまで速いヨットが好きな方や、地域的に吹かない事が多いとか、そういう方々向けと考えた方が良いかもしれませんね?

ところで、他のデイセーラー、クラシック系、モダン/クラシック系のデザインでは、スピードをこれ以上求める事は無いだろうと思います。そうなると、乗り味、操作、美しさ、そういう勝負になるかな? 最近の動きでは、サイズ違いが出てきています。昨年、イーグル54が出ました。アレリオン30も出ました。その他、木造艇なんかでもどんどん出てきています。また、フライヤー33にはラット仕様ができたり、30フィート前後が多いですが、ちょうど、ティラーかラットかの境目みたいな感じです。ラットも良いけど、ティラーも好きです。

以前ご紹介しましたエッセンス33に加えて、エッセンス27が計画されいます。見た目はほぼ似ています。
プランに寄りますと、全長8.25m、バウスプリットを入れたら9.25m、排水量1,700kg、バラスト800kg、セール面積40u、SADRは28.6で、相当高いスポーティーさがあります。 ジブのタック位置がバウスプリットにありますが、通常のバウ位置にあっても充分スポーティーだと思います。そうすると、ジェネカーのジャイブが内回しで容易にできるかなとも思わないでもありません。これからも続々といろんなデザイン、サイズのデイセーラーが生まれてくるかと思います。





ちなみに、こちらはエッセンス33これの縮小版という感じです。
        

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