クルージング艇だろうが、ハイパフォーマンスだろうが、大きかろうが、小さかろうが、日常的に２，３時間のちょい乗りを楽しんで頂きたい。いわゆるデイセーリングになりますが、この気軽さで海とヨットを楽しむなら、ぐっと身近に感じられる様になるだろうし、乗る回数も多くなり、いろんな状況を体感する事ができて、より味わいが深くなると思います。

ちょい乗りだからって馬鹿にしたものではありません。べた凪から超強風だって起こります。深い体験ができます。もし、このちょい乗りが主体になるなら、デイセーラーになるだろうし、そうなるとセーリングの妙を味わいたくなる。そこまでは無いにしても、ちょい乗りを続ければ、どこか遠くを目指す時にだって、身も心も馴染んでますから、行動は起こしやすいと思います。

あまりにも動かないヨットが多い。ヨットは遠くへの、せめてオーバーナイトの旅じゃなきゃと思われる方もおられるでしょうが、でも、日常のちょい乗りも捨てたもんじゃないと思います。いろんな風があり、短い時間とはいえ、いろんな味わいがある事に気づかされます。その時にヨットがどんな動きをし、自分がどういう操作をするか？ちょい乗りはすぐに始められるし、天候が悪くなればすぐに帰る事もできます。

ちょい乗りには、ヨットを出さなくても、キャビンやコクピット、泊まりを楽しむ事も含めたい。兎に角、ヨットとの関わる頻度を高める。それによって、ただ楽しいとかでは無く、自分のヨットを深く理解していくようになると思いますし、その分、様々な状況での、自分自身の進化も促進されていくのではないでしょうか？それが、旅やレースなんかへも好影響を与えていくのではないかと思います。もちろん、やり方によっては、セーリングそのものを味わい深いものにする事もできます。誰もが基本的な事は知っていますが、応用編を深めていくには、何度も関わり、何度も乗る事によって培われると思います。それが面白さではなかろうか。ですから、全てのヨットに、ちょい乗りをお薦め致します。