第九十二話 M 8 デイセーラー


      

オランダからまた新たなデイセーラーが誕生しました。ただ、シンプルにグッドセーリングを味わいたいという設計者の意図が感じられます。全てのデイセーラーがそうである様に、舵を握って感じ、シート操作とのコンビネーションを感じセーリングに浸る。それだけで良い気持ちになれる。

全長(バウスプリット含む)8.5m、ハル長:7.8m、幅:2.35m、吃水:1.15m、排水量:1,250kg、バラスト:500kg、バラスト比:40%、セール面積:27u、SADR:23.6です。このトータルセール面積は例えば30フィートクラスのクルージング艇のメインセール1枚より小さい。でも、SADRは23.6もある。これが面白い処です。因みに、木造ではありません。FRPバキューム工法、ハルの色はホワイトですが、いろんな色に変更可です。



エンジンは今時ですからエレクトリックモーターの採用もありますが、ディーゼルでも可、セ―ルはダクロン標準ですがラミネートセールも選択可能です。シンプルにしてハイパフォーマンス。セーリングに自由自在を感じたら他に何が要ろうか?

セーリングは知識や技術の向上も重要ですが、自分の感性を磨く事にもなります。むしろ、これが究極の目的です。ピクニックをすれば楽しい、知的セーリングをすれば面白い、それぞれに感性が伴い、それが進化して感覚的に解ってくるという状態になってくる。ここには面白い以上の感覚的遊びがあります。その感性があるからこそセーリングの妙を楽しめるようになれると思います。

どこにも行かない、競争も無い、ただセーリングをそのまま味わうという感性のセーリング、そういうスタイルのヨットライフは如何でしょうか?いかなるデイセーラーも、気軽にハイパフォーマンスをさっと走らせてくる。そんなヨットです。

ところで、このヨット、多分ですが、ボックスのコンテナに入りそう。それなら輸送費がかなり節約できる。現在、調査中です。


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