第十七話 CODE D セール


      

セール全体が写っていないので恐縮なんですが、フランスのセールメーカーDelta Voiles が出しているコードDという第三のセールです。向こうではクルージング艇に広がっているという話ではありますが、まあ、真偽は兎も角、これと似た物をかつて作成した事があります。

メインとジブに加えてセーリングを考えるなら第三のセールが必須になります。特にセルフタッキングジブなら尚の事、それでコードゼロか又はジェネカーかという事をこのTALKでも書きました。それで二枚は持ちたくないので、どちらかならばコードゼロの方が使い易いと思いますが、まあ、同じような事を考える人が居て、このコードDはコードゼロとジェネカーの中間的な性格の様です。向こうでは一枚だけ持つなら、これっていう感じなんでしょうか?

ラフは殆どストレートでラフを軸に巻き込むファーリング方式、だからラフにテンションがかかって固定式でセールが安定しますので、実に使い易くなります。シングルには良いですね。これはコードゼロも同じです。そして、コードゼロより少し深いセールで、コードゼロ程は上れないものの、コードゼロより下れる。ジェネカー程下れないが、ジェネカーより上れる。丁度、中間的なセールという処です。これに似たセールをかつてアレリオン28で造った事がありますので、セールメーカーに相談すれば、日本でも作れます。

さて、こうなって来るとヨットにはやっぱりバウスプリットが欲しくなる。ヨットに寄ってはジブのファーリングドラムと干渉してしまうかもしれませんし、実際、この2,3年にデビューしたデイセーラーはバウスプリットの設定がなされています。下の写真はアレリオン30ですが、この度、アレリオン33にも可能になりました。



今後、セールは三枚が普通という時代になると思います。セーリングを様々な角度で、様々な風速で楽しむ時、シングルだろうと楽しめ無くては意味がありませんから。そして、セールもとっても使い易いセールが出てきました。これに合わせて今後はバウスプリットも普通の事になるだろうと思います。さて、第三のセールをコードゼロにするか、コードDタイプにするか、或いはジェネカーにするか?使い方、考え方次第です。いずれにしろ、どれか一枚は持ちたいと思います。

ところで、下の写真のイーグルヨットにはバウスプリットは必要ありません。下の写真の通り、フォアステーが先端からでは無く、内側に入っており、先端までの距離がありますから、このままで第三のセールを上げる事ができます。



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