第三十一話 近場こそマイフィールド


      

良い風吹いて快走するのを誰もが求めます。そして吹かない時は退屈になる。でも、吹き過ぎれば、これはまた良くないと思う。しかし、この三つは常に我々にまとわりつく。仕方ない事であります。この三つがもし均等に来るのなら、快走は3分の1しかない。さらに、休みとの兼ね合いを考えれば、もっと少ないだろう。と言う事は・・・

いろんな状況が来る事は当たり前ですから、それらをいちいち良いと悪い、幸と不幸に分けても仕方ありません。でも、もし、どんな風でも受け入れられるとしたら?これは最強の楽しみ方になるだろう。それを可能にするのは、知識と技術の向上に他なりません。そしてさらに、如何なる状況でも、受け入れ様とする自分の意識だと思います。これも良し、あれも良し。何でも受け入れる意識さえあれば、後は、その日の風に遊ぶだけです。

いろんな風を自分の最善の知識と技術で調和を試みる。その結果がどうであれ、これは、これで良いと受け入れる。そうしたら、何だって楽しめます。もはや、その一回のセーリングをどうこう言う事は無く、セーリングライフ全体を捉えてます。全体で見れば必ずその良さが解る。何故なら、確実に上手くなっているし、微軽風があるから強風や中風があるし、その逆も言える事が実感として解るからです。

となると、今日のセーリングが、吹こうが吹くまいがどっちでも良い。また次があるから。何度も繰り返せば、必ず良いセーリングライフにする事ができる。これは回数多く乗れば乗る程そうなります。年に1回、2回、それとも3回? この程度では3回とも強風もあり得るし、無風もあり得る。だから、回数多く乗れるデイセーリングは必ず良い結果を生み出します。今日一日のセーリングがどうだったかは、たいした問題じゃ無い。回数多く乗れるという事が重要であります。

近場こそマイフィールド。日常は近場でデイセーリングを楽しむ。そして、たまには他の事したって良いわけで、主軸が充実してこそ、他の事も活きて来ると思います。ですから、セーリングを極めようと大胆な宣言をした方が良い。どこまで行けるか何て問題じゃ無い。

強風は良い。どうやってパワーを抜くかを学べます。中風は良い、快走して微妙なセール調整を学べます。微軽風は良い。コードゼロセーリングを味わう事ができる。寒いのは良い。ピリッと冷たい空気で気持ちがシャキンとする。暑いのは良い。Tシャツと短パンで気軽に走れる。でも、過ぎるのはご勘弁かな。

乗らないヨットあり、乗るヨットあり、お好きにして頂いて良いんですが。ヨットにご縁があって、そのご縁をどうするかは自由ですから。

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