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さて、クルージング艇の次は、もちろんデイセーラーの一押しです。いろんなデイセーラーがありますが、中でもお薦めしたいのが、フライヤー33です。何故、一押しなのか? これから見ていきます。
デザインは有名なディクストラ、バウはモダンデザインにある垂直に水面に下り、スターンはクラシックにある大きなオーバーハングを持っています。モダンとクラシックの融合です。排水量は2,800kgですから、とっても軽いのですが、デイセーラー群の中では特別に軽いわけでも無く中庸と言った処。セール面積は46.6uで、SADRは23.85ですから、速い、スイスイ感たっぷり、気持ちの良いセーリングを堪能できると思います。
デイセーラーにはもっと高速狙いの艇もありますが、そこまでを狙ったわけでは無い。そういう性能をデザインしたわけですから、セーリング一辺倒というより、少しキャビンも充実させて、ウィークエンダーとしての機能も考慮しています。キャビンはワンルームですが、バウバースとサロンのバースは長い。後ろまであります。それにギャレーとトイレ、それも電動です。ウィークエンダーとしての1泊、2泊を考えるなら十分ではないでしょうか?それに、ちゃんと造りこまれている。
珍しく、セールが標準で、変更も可能ですが、ノースのフルバテンノーラムセールが付いてます。これはマイラーフィルムを両サイドに薄いダクロンで挟んだサンドイッチ構造、これにハーケンのバットカー仕様ですから、上げ下げがスムースです。そのセール操作ですが、メインシートは当然ブーム後部から取り、スターンにあるトラベラーへリードされていますが、その操作にあたっては、トラベラーコントロールもメインシートも、コクピット中央辺りの左右のポケットにリードされていますから、ティラーを握って、簡単に操作が両方とも可能です。そして、ジブシートは左右のウィンチにリード、これにも当然手が届く。セルフタッキングも可能です。
エンジンはヤンマーの2YM15セールドライブ、グレードアップもできます。その他、グレードアップとしてはカーボンマスト、ロッドリギン、ノース3DLセール、チークデッキは最近、ヨーロッパで増えてきた人工のチークか、もちろんナチュラルのチークデッキにも可能です。ただ、基本的にオプションが少ないのが特徴で、このまま標準でセーリングを楽しむに十分です。また、ジブはバウ先端では無く、少し内側でファーリングシステムがデッキ下に設置してありますので、その関係で、ジブより前にスペースがありますので、バウスプリット無しで、ジェネカーとかコードゼロを展開できるのも良いかと思います。
このヨットは速いヨットです。でも、セーリングマシン的な雰囲気は無く、むしろ柔らかい感じがします。シングルでも当然操作し易く、家族でウィークエンドの旅も楽しむに十分かと思います。
写真は人工チークデッキですが、ナチュラルチークデッキもできます。
コクピット左右のポケットにメインシート、トラベラーコントロールがリードされています。
シンクとアイスボックス トイレにはプライバシーカーテンが付きます。
キャビンは狭いながらも、暖かい雰囲気です。
左右の背もたれはステンレスパイプに沿って、後部側へスライド移動させる事ができ、シートは寝る時に広く取れます。
セーリングを堪能するに十分なセーリング性能を持ち、且つ、ウィークエンダーとして、ピクニックとして、家族と楽しむ事にも配慮されています。そして、シングルハンドも自由自在に堪能できる。だから一押しなのです。
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