あるオーナーから、セールを新調したとの連絡がありました。以下、そのオーナーの文章です。
”待ちに待ったニューセール(トライラジアル・フルバテン)が届いたので、北風20ノット強と絶好のコンディションだった日曜日、早速試してみました。
感動です。
先ず、安定感が格段にアップしたことが嬉しい驚きです。
おかげで、フルセールで走れる風域上限が、上りでもアビームでも下りでも5ノット以上はあがったように感じました。当然リーフするタイミングは遅くできました。
また、上り角度もかなり良くなりました。
それと、写真見てもお分かりのとおり、美しいです。
ヨット自体のグレードが数段アップしたかのように実感しています。
どの程度スピードアップに繋がるかについては、分かった時にまた報告します。”
以上が、その文章の内容ですが、オーナーがニューセールに、明らかに従来との違いを感じておられる事が良く解ります。セールは何しろ主たるエンジンですから、そのセールによって、セーリングが異なる事は当然ですが、特に、セーリングを重視される方にとっては、その違いは、皆さんが想像される以上に大きいと思います。
ダクロンセールは高寿命で、20年以上使っているのも普通に見かけます。セールが破れる迄使えるとすると、非常に長く使う事が可能です。クルージングですと、セーリング中にセーリング性能をそれほど気にしないという事もあるかと思いますが、それなら、長く、破れるまで使えます。問題はセーリングを重視する場合ですね。上記の様に、全然違うわけです。
セールが伸びると上り角度が悪くなりますし、ヒール角度も大きくなる、その結果、強風においては早めにリーフしなければならなくなるだろうし、もはや、どう調整しても、綺麗なセール形状を造る事ができなくなります。それで、セーリング重視なら、セールを新調すると全然違うセーリングに生まれ変わります。でも、クルージングという観点でみると、まだ使える。
要は、セーリングをどう考えるか次第で、それが最重要か、そうでも無いか?動けばいいという程度なら、それゃあ長い年月使えます。旅はエンジンを使えばいい。でも、クルージング主体でも、ニューセールにしてセーリングが生まれ変わると、ひょっとしてセーリングに目覚めるという事もあるかもしれませんね。何しろ、古いセールでの体験があり、それが変わる事を実感するわけですから、その違いが解るというのは、大きな体験だと思います。では、どのタイミングでセールを新調するか? セーリングを遊びたくなった時ですかね?
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