第七話 ハイパフォーマンスをゆったり味わう


      

遠くを目指す旅も良いんですが、ゆったりと、散歩やジョギングでもしてくるかの様に、2,3時間程度、そこらをセーリングして楽しむというのは如何でしょう? 実は、こういうのにちょっと憧れます。遠くに旅をしなくても良い。それより、いつでもすぐにセーリングを味わってくるのが良い。但し、こういう場合、ある程度高いパフォーマンスを持つヨットの方が、より面白いかと思います。好きなヨットで、自由自在を満喫します。

2,3時間のセーリングというと、短い様で、でも短いから集中してできますし、それに頻度も高くできます。しょっちゅうやれるから、天候が悪くても、また今度と簡単に言えますし、気軽ですし、もちろん、こうなるとシングルハンドでできる方が良い。

そんなヨットはどんなのが良いのかと想像します。操作はシングルで簡単に出来るとなれば、デイセーラーという事になり、セルフタッキングジブにメインは軽く上げ下げ出来る様に、ストロングトラックをマストのグルーブに設置、リーフはワンポイントで十分、それのシングルライン、舵はティラーが良いかな、好みですが、これに微軽風用としてのファーリングコードゼロを備えたい。

そうこう考えると、キャビン無しでもありかな? でも、ちょっとぐらいは寝ころびたい時もあるかもしれないし、多分、使わないだろうけど、まさかの時のトイレぐらいはあった方が良い。その他、ギャレーは要らないかな〜、お湯ぐらい沸かすかな〜、キャビンはシンプルそのもので良い。いろいろ想像を巡らしています。

そうなるとセーリング主体なので、計器は欲しい。風向風速とスピードメーター、念の為、デプスもあった方が良いか。オートパイロットは使いたくは無いが、万一を考えて、それぐらいあれば良い。GPS? まあ、あっても、無くても良いが、あれば、それなりに使えるかな。対地スピードとか針路とか。針路も対地だから、横流れしていると解りますね。

ハルは軽量化され、でも、船体剛性はより高く、何しろセールフィーリングが違いますから、ティラーは少しのガタもゆるされない。高いパフォーマンスを持つヨットは、元々速いので、適当に操作しても走ってくれる。時折、気が向いた時には、真剣に操作して、ぼ〜っとしている時だって、そこそこ走ってくれる。だから、高いパフォーマンスのヨットは、それだけでも楽しい。

決して必死になって走らせる様な野暮は致しません。何しろ、ジェントルマンズヨットなのです。それで無くても、良く走ってくれるので、それにちょいと自分の意識的操作をして、そのセーリングを味います。もちろん、艤装の操作には慣れている。そのうえで、ゆったり遊ぶ。こういうのに憧れます。




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