第三十六話 シングルサイズ考


      

最近の艤装品の発展は目覚ましいものがあります。それらがヨットに乗る、走らせる、楽しむという事におおいに貢献しているのは間違い無いと思います。かつて、シングルでやるなら30フィートぐらいまでかなという話がありましたが、今日の最新艤装を施せば、でかいヨットだって可能になります。

だから、でっかいデイセーラーが出現し、それもシングルを謳う。今は、そういう時代になってきました。でかいセールは重いので、上げるのは大変だけど電動ウィンチがある。でかいけどバウスラスターがある。必要ならスターンスラスターを設置しても良い。メインシートだってキャプティブウィンチを使えば、引くのも、出すのも、ボタンスイッチひとつで可能になる。それらのコントロールを全てステアリングポジションの近くに集中させて、全てをそこからコントロールする事だってできる。

オランダのイーグルヨットはデイセーラー専門の造船所ですが、例えばイーグル54、これだってシングルハンドを謳っている。実際にひとりで乗るかどうかは別にしても、誰かを誘っても、操船に関してはひとりでできる。という事は二人でもできるという事になります。つまり、シングルハンドはもはやヨットサイズの問題では無いという考え方になってきた。重要な事は艤装の仕方という事です。

昔、53フィートにダブルハンドでは良く乗っていました。セーリングを楽しむに二人でも充分楽しめました。でも、さすがにこれをシングルというのはちょっと無理があるかもしれません。オーナーは時にオートパイロットを使ってシングルもやってましたが、基本、ふたりは 要るでしょう。ひとりとふたりは全く様相が異なります。

でも、今は最新艤装が二人目や三人目の役目をしてくれます。もちろん、でっかいヨットにひとりで乗るのは、ちょっと寂しいかもしれません。実際、そういう場面は無いかもしれません。でも、やればカッコイイ事間違いないし、ひとりでできるなら、二人でも三人でもできるという事で、これからは、セーリング性能の他に、デッキの配置がどうなっているか? どんな艤装が設置されているか? 或いは、どんな艤装を求めるか? そういう処がポイントになるのではないかと思います。それはシングルをベースに考えるか、ダブルをベースに考えるかによって異なります。

上の写真はイーグル54というデイセーラーです。デッキの上には殆ど操作する物がありません。操作は全てコクピットに集中し、シングルハンドを前提に、メインファーラー、電動ウィンチ、電動キャプティブウィンチ、ジェット式スラスター、油圧のバングとバックステーアジャスター、これら全ての操作がヘルムポジションから可能です。

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