第四十五話 人工チーク Esthec 


      

エステックはオランダの人工チークのメーカーです。我々はある岐路の手前に居る。まずは人工チークなんて呼んでいる事が、まだその岐路の手前という証拠です。つい、できるだけ自然のチークに近いのはどれか?と探してしまいます。私もそうです。もちろん、メーカーもスタートは同じで、自然のチークと同じ様に見える物を造ってきました。しかし、今日ではヨーロッパはその先に進んでいます。チークデッキも結構ですが、そこに囚われずにデザインのひとつとして考えるようになりました。

これは単に見慣れるかどうかもあります。やっぱり自然のチークが良いな〜と思ったりもします。でも、人工チークが増えて、見慣れるとそれが自然に思えるようになるのかもしれません。そうすると、何も従来のチークデッキにこだわる様な事はしなくなるかもしれません。

上の写真はEsthecの人工チークデッキ、色もこれより少し薄いのもあるし、濃いのもあるし、他にもいろんな色があります。メーカー曰く、紫外線に強く、手入れも簡単なんだそうです。本物のチークが減少し、なかなか良いチークが手に入りにくい時代、こういう人工チークが増えるのは時代の流れなのだろうと思います。それに対して、我々が岐路に立ち、さらに先に進んで、従来のチークデッキにこだわらなくなると、デッキのデザインと考えられるようになると、いろんなデザインが開かれていくのだろうと思います。だから、カラーは白から黒まで、いろんな色があり、カットも用途に従っていろいろ、目地のラインだっていろいろです。



いろんなカラーを選べて、いろんなデザインも可能です。さらに、上の写真はラインにLEDが埋め込まれています。好みは別としても、実に面白いですね。ですから、今日、ヨットやボートに限らず、一般の家からホテル、プールサイドにまでいろんな用途で既にヨーロッパでは使われています。

実に良くできていますが、でも、よく見ると自然のチークとは違う。でも、そこのこだわりを超えて、その岐路の先に進むと、どうデザインするかという点に達していく。従来のチークデッキと同じにしたいのは、それがこれまで、我々が親しんできたからで、新しいデッキデザインと考えられるようになれば、チークデッキも良いし、他の全く新しいデザインでも良い。そうすると可能性がぐんと広がります。

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