第五十八話 レストアを遊ぶ


      

ご存知の通り、市場にはかなり古いヨットが多くなりました。値段は安く買える。でも、そのまま現状で買うというのには少々リスクも伴うかもしれませんね。そこで、整備をする事になるわけですが、ちょっとここでもう一歩先に進んで、単に既存のヨットの不良箇所を修理するにとどめず、好きな様にレストアして遊ぶという事も実に面白いのでは無いでしょうか。何しろ、ヨットはこの先もっと長く持つ。それで、レストアを遊びのひとつとして楽しむという事です。

多少の費用はかかります。でも、好きな仕様を考えて造るという楽しみも、これからの古い中古艇にはありだと思います。ロープ類を新しくするというのは当然で、エンジンも整備して、できればセールも作り直す。コードゼロなんかも追加すると良いですね。計器、GPS,オートパイロット等々、船内もソファーカバーの張替、ニス塗装、陸電を追加したりエアコン積んだり、艤装のやり方を変える等々、やればどこまでもやれますが、それはヨットと予算との相談になるかもしれませんが、そのどこまでやるかを楽しむという処がポイントです。

かつては古い中古にそんなにお金かけてどうするの?という考え方もありましたが、ヨットは長持ちする事が解りました。そして、そんな古いヨットがたくさんあります。レストアは今後、中古ヨットに対するひとつの遊び方のひとつとして増えていくのではないかと思います。それに、造るのは面白いし、その後も安心して乗り続ける事ができます。整備に留まらず、造って遊ぶという感覚に近いと思います。新艇を購入するというのは、もちろん気持ち良いし賛成ですが、でも、中古でも、かなり古い中古でも、やり方によってはかなり楽しく遊ぶ事ができると思います。

その為に必要な事はレストアを対象とした素材選びですね。好きなデザイン、或いは、こうしたら良い感じになりそうだというのが良いかもしれません。その際にそのヨットの程度も吟味する必要があります。いかようにもレストアはできますが、でも、その費用の事もありますから。エンジン載せ替え?、オーバーホール、整備?どこまでやるかは自分次第という処もあります。また、遠い処にあるヨットだったら輸送費もかかりますから、そういう処から考慮しなければなりません。いろいろ難しい面もありますが、でも、はまるとかなり遊ぶ事ができると思います。乗るだけが遊びではありませんから。遊びは自分で創る、そういう事も頭の隅にでも置いておいては如何でしょうか?

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