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多くの方々が既にお気づきかと思いますが、中古艇市場に出ている中古艇の数が非常に少ないです。しかも、船齢30年以上のヨットが多くなってきました。昔は船齢10年以内ぐらいの中古を求める方が多かったのですが、今ではその数は非常に少なくなっています。
これは過去において新艇の進水数の減少を意味します。一方で既に進水したヨットは毎年船齢を重ねるわけですから古いヨットが多くなるのは当然の事です。そこで中古艇を検討する場合、古いヨットも検討対象に入れざるを得ない事になりますが、その場合重要な事はそのヨットの状態は如何に?という事になります。
実際に古い中古を見ていきますと特別に何らかの理由が無い限り船体に問題はありません。しかし、ヨットには多くの装備品が設置されておりそれらが古くなると不具合の状態となる。これら備品も本当はかなり優秀です。車や家電品なんかを考えますと、その使用環境を考えても優秀です。とは言っても、だからといってほったらかしというわけにはいきません。つまりメインテナンスの重要性が、特に古いヨットには大きく影響します。
ロープ類、ハリヤード、シート等古くなって汚くなって固くなって使いずらくなります。ポンプ類、電気関係、エンジン、ステイ、セール、その他細かい箇所に不具合が見られる。或いはそれらが整備されていれば古いヨットでも良いわけです。
日本にある古いヨットを避けて海外の中古市場を検討するという方法もあります。しかしながら、現時点では海外の中古艇を輸入し新規に検査を取得するという事もできますが、日本人の中古艇に対する価格的感覚からして海外からの中古艇輸入はかなり高価になると思います。
という事で日本の中古艇を整備して使うというのが十分考えられる。30年、40年、50年、もっと使えると思います。既に整備されたヨットがあれば幸いですが、そうで無くても今整備して乗る事も可能です。その究極はレストア艇です。どこまで整備するか次第ですが、これも過去のメインテナンスがどうなされてきたかによっても整備状況は変わります。
海外ではレストアというのは普通に行われています。レストア専門を生業としている会社もあります。まあ、本格的なレストアです。リニューアルと言っても良い。マンションなんかリニューアルして販売したりしますが、それと同じです。ただ、日本ではまだまだそれが本格的の行われてはいませんが、近い将来においてはそれも普通に行われるようになると思います。必然となっていく。
ヨットはメインテナンスさえすればどうにでもなります。かつて20年も経てばどうだろうか?なんて憂慮していた事もあります。それはまだ我々が未経験で知らなかったからです。しかし、その後実際に経験してきますともっともっと長持する事が解ってきました。考えてみれば欧米の例を取れば歴史が違いますから解っていたはずなのですが、実際に目の前に出てこないと本当の意味では解って居なかったのだろうと思います。
つまり、古いヨットでも整備次第で蘇る。問題はその費用がどの程度かという事で、それは過去の整備次第で違ってきますが、どうにでもする事はできます。従って、中古艇を求めたら整備して乗りましょう。腕に自信のある方は自分で整備するという方法もあります。
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