 |
今年度(令和7年4月以降)の新艇の進水数の統計があります。4月から8月迄の5か月間ですが、ヨットの進水艇数はわずか16艇だそうです。このペースで12月迄推移するとしたら年間で約38艇程度です。これに対してプレジャーボートの同期間の進水艇数は690艇だそうですから、ヨットの進水が少ないのは為替レートによる輸入価格の値上がりばかりが要因とは言えない様な感じですね。
昨年度時点で何艇が日本国内に在籍していたかを見ますとヨットは2024年度に8,709艇です。これが10年前の2014年度でしたら10,466艇ありました。この10年で16.7%減です。一方、プレジャーボートに関して言えば2014年度に178,313艇が2024年度に138,036艇です。プレジャーボートもかなり減っています。こちらの方が減っていますね。
為替レートの問題はもちろん大きいと言えますが加えて長〜い不況も大きな影響を与えていると思います。何しろ失われた30年とか言われるぐらいです。バブル崩壊後民間企業は経費節減、リストラ等をやり政府は増税、消費税の増加等の緊縮財政、両方が30年以上も続けてきたわけで、お金が市場に出てこなかったわけですから、これで成長するはずが無い。ありえないわけです。単純な話です。
ところがやっと選挙によって変わろうとしています。積極財政を推し進める政権の誕生。これに期待したいわけですが、過去において公約と違う方向に進む政治家が多かったわけですが、ここまできて同じように公約をたがえるようだとお終いかな?
ヨット業界だろうと何の業界だろうとマーケットが拡大傾向になければならない。為替だろうが物価がどうだろうか市場が拡大し経済が発展傾向にある事が必要で、その中で各企業が競争をしていく事が健全な資本主義だろうと思います。ある人が日本にはイノベーションが足りない、デフレはそのせいだ。日本にはGAFAが出ないと言った。しかしそれは違うと思いますね。イノベーションは市場が拡大していくところにある。何故なら、そこに市場があるからです。縮小していく市場にイノベーションを起こしても市場が無いんですから。
という事で新しい政権が日本を成長させる方向に向かう事を期待しています。ところで欧米ではヨットのマーケットは拡大基調なんだそうです。だから毎年値上がりもします。これまでは日本と海外では経済のあり様が違った。では再び追いつけ、追い越せですね。
|
|