第五十四話 都会と田舎
東京の方々は遠いマリーナにヨットを置かれている事が多いので、そう簡単にちょいと乗りに 行くというわけにはいかないかもしれません。それで、前日の夜行って、その日はヨットに泊まり 翌朝セーリングに出る。こういうパターンも方々も多いようです。それなら、それを受け入れて、 ヨットに泊まる事を楽しみ、セーリングを楽しむ。 私は博多なのですが、非常に恵まれています。海が非常に近い。湾内に島があり、出口にも 島がある。湾内でも充分楽しめる。湾を出れば、これまた島々が点々とありますので、今日の セーリングはどこ回り、なんて感じで、2,3時間コースから1日コース、オーバーナイトとコース を選択できる。 これが長崎に行きますと、また、島々がたくさんあり、海もきれいです。長崎のマリーナですが、 海がきれいで、透明度抜群。マリーナに熱帯魚が泳いでいるんです。本当です。東京のオーナー が長崎の置いてあるヨットもあります。マリーナの保管料は安い、東京から飛行機使ってやって きてもそれでも安い。セーリングスポットはたくさんある。海もきれい。言う事無しです。 今日は熊本の天草に行って来ました。オーナーの別荘がある。別荘の前には桟橋があって、庭 から出て自分の艇に行ける。ちょっと出てみると、風向明媚、うらやましい限りです。田舎には こんな所がたくさんあるでしょう。 ただ、あまり田舎に行きますと、マリーナが無い。それにメインテナンスをする業者も居ない場合 があります。でも、福岡、長崎、熊本、このあたりでは良いですね。東京の方には申し訳無いで すが、でも、あまり近いせいか、ヨットに泊まる方は少ないです。残念ですね。 田舎でも、今や、グローバルな時代、インターネットは世界を巡る。東京と福岡は遠いかもしれま せんが、それは感覚のこと、アメリカやヨーロッパから、1週間以内に部品が届く。そういう時代 です。ヨーロッパからすれば、東京も福岡も同じです。中国だって同じとしか見ていないかもしれ ません。 東京と福岡が遠いのでは無く、心理的距離が遠いと感じている。でも、本当はどおってこと無い 距離です。確かに、セーリングで行くなら600マイルはあります。でも、遠いか近いかは、どう 感じるかの違いでしょう。昔、ロスアンジェルスからサンフランシスコまで、車で行きました。アメリカ 人に言わせると、すぐそこという表現です。でも、その遠かったこと。こんなに意識が違う。 |