第六十四話 アレリオンビデオ

前々から個人的にアレリオン28がほしいと言ってきましたが、アメリカのアレリオンのHPね
アレリオンのビデオが登場しました。15分にも及び長いビデオですが、アレリオンの魅力が
一杯です。セールの展開から、リーフ、ファーリング、エンジンでマリーナの出し入れ、セーリ
ング、クローズからジブブームを使ったダウンウィンド、タック、ジャイブ、全てがあります。
英語での話なので解りにくいとは思いますが、映像を見ているだけでも言いたい事は解ると
思います。それで、このデモンストレーションをしているのがゲーリーホイト氏、70歳という
年齢でシングルハンドの操作を見せてくれます。必見です。どうぞ、楽しんでください。

このビデオを見て、益々好きになりました。この美しいヨットを自由自在に操って、セーリング
したくなります。このヨットが一般的な方々に受け入れがたいのは良く解っています。その
理由はキャビンが小さいからです。正直申しまして、キャビンで真っ直ぐ立てません。日本人
よりでかいアメリカ人が、この小さなヨットにおおいなる魅力を感じ、数多くが進水しています
その数、約300艇。大量生産艇に比べますと少ないですが、こういうコンセプトのヨットとして
は驚異的です。あの、ヒンクリー氏も、このアレリオンの美しさを賞賛したとか。

確かに、住むヨットでは無い、ロングクルージングに出るヨットでは無い。近場でのセーリング
を自由自在に楽しむ為のヨットです。日本人が最も使わないコンセプトかもしれません。でも、
必ず、こういうスタイルが認められる時期が来ると思っています。何故なら、ヨットを最も楽しん
でいる方は、セーリングを楽しんでいる方々ばかりですから。デイセーリングでのセーリング
自体を楽しむやり方。これが、最も気軽にヨットを楽しむ方法です。これ無しでは、ヨットを使う
機会は非常に少なくなる。これさえあれば、あとは無くても良いが、これ無くしては、ヨットは
あまり使う事が無くなると思います。

大人のヨットです。  アレリオン28ホームページ ABOUT ALERIONをクリック、その中にあり
ます。 SEE OUR VIDEOクリック。

話は違うのですが、ついでながら、デンマークのノルディックフォーク25の1960年に建造さ
れた艇があります。この年、大西洋を渡るレースがあり、ノルディックフォーク25が2艇出場
そのうちの1艇です。このヨットをレストアし、再び、美しくよみがえったという話を聞きました。
オーナーは16歳の息子と、そのお父さん。親子でのセーリングを楽しもうという事です。

欧米というのは、いやヨット先進国というのは、何か、自分のスタイルで自由に乗るという気風
ができていると感じます。大きなキャビンを求める人達が居る一方で、自分達は住み込むわけ
では無いので、セーリングを気軽に楽しみたいので、こういうヨットを選ぶ。自分のスタイルを
知っている。だから、楽しめる。私は大きなキャビンをほしいとは思わない。確かに、たまに、
大勢でキャビンで過ごすと良いなと感じる事があります。でも、その為に気軽なセーリングを
損なうなら、全く必要無い。そう思っています。キャビンとセーリングとどちらを取るか。となる
と断然セーリングです。

もちろん、人によって考え方は違う。大きなヨットに魅力を感じ、どんどん乗りまわすならおおいに
結構です。違って良い。違ってあたりまえなのです。でも、みんなと同じヨット持って、同じように
乗らない、乗れない。こういう事だけは避けたいと思いますね。大切なお金を大枚はたいて、そ
して、楽しまないなんて、そうなら、あなたの選択は間違っている。何を楽しみたいか、そして
自分の今の環境で、どう楽しめるのか、もう一度考えた方がよさそうです。

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