第一話 ヨットって何だ?
 ヨットなんて何の役にもたちゃしない。少なくとも、車ならどんな車だって、買い物ぐらい行けるし、荷物だって運べる。その点、ヨットなんて本当に無駄としか言いようが無い。確かに、どこかへは行けるが、この経済効率の現代の価値観からして、やはり無駄なのだ。                                     
 でも、この無駄な代物が、現代の経済効率的価値観を吹き飛ばすような、そんなパワーを持っているんですね。得か損か、効率的か非効率的か、そんな事は問題じゃない。これらは過去の20世紀の価値観、これからは理論では無い、新しい生きかたを模索する時代、それがこれからの文化です。損得で物事を決定するのではなく、これが私が表現したい自分自身かどうか。これが指針です。                         
 そういう意味で、ヨットは無駄ではなかった。ヨットは新しい世界を見せてくれます。自然の中で遊んでくれます。
この自然の中に活き活きした自分が見えるなら、ヨットはあなたの人生にうるおいをもたらすか、生きがいともなりかねません。                                                        

 ヨットは贅沢品という先入観を捨てる事。いかなる先入観も役には立たないと考えた方が良い。まずは素直にヨットを見る事。これが大切ですね。そして、興味があったらとにかく近くのマリーナへ一度遊びに行って見る事です。一度乗ってみたいと思えば、誰かに聞いてみましょう。マリーナの事務所、通りがかりのオーナー、出入りの業者らしき人、勇気をもって聞いてみましょう。”誰か乗せてくれる人いませんか”? 意外と親切に載せてくれる人は多いんですよ。このやり方で、ヨットオーナーと知り合いになった方を知っていますが、今ではその方もヨットオーナーとなられました。                                                

 ちょっと前まではヨットをしたくてもマリーナが空いていないという状態でしたが、昨今の不況のおかげで、マリーナが空いてきました。こう考えると悪い事ばかりでは無いですね。その気さえあれば、ヨット始める絶好のチャンスです。                                                            

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