第二十二話 艤装
| デイセーラーに必要な艤装品は何か？ 無くてもセーリングはできるが、セーリングの探求というテーマにおいて、あれば尚良い艤装は何でしょう？ 全てのデイセーラーが、セーリングを目的にしていますので、かなり共通しています。ジブはセルフタッキングジブ、ジブシート、メインシート、ブームバング、バックステーアジャスター、トラベラー、それにカニンガムがついてます。 その他、欲しいのはやはり風向風速計とスピード計ですね。GPSは必ずしも必要では無い。あれば面白いかもしれませんが。GPSは対地での速度や実際の進路を観る事ができます。横流れしている時など、ヨットのコンパスとは違う方向を指している。そういう事が明確に解ります。慣れた海域でのセーリングですから、画面は無くても良い。ハンディタイプでも充分です。 これに、第三のセールを一枚追加できればと思います。これはジブとメインで慣れた後でも良いかもしれません。微軽風用セールか又はジェネカーか？ セーリングの探求は、成長していく、進化していくセーリングですから、ヨットも最初から完璧を期さずとも、徐々に進化を考えていきます。造船所が設定した標準仕様は絶対でも無く、自分で乗りながら、ああでも無い、こうでも無いとか考えて改造する事もありえます。兎に角、自分の使いやすいようにする事もできます。 その中で、もし、セールについて考えるとしたら、セールをダクロンから少し良いものに変えるとか、そういう事も将来的には一考の価値があります。良いセールは軽くなる。軽くなれば、弱い風でも、セールが風を孕む事ができます。セールは風を孕まないと、パワーになりませんから。そして伸びない。否、伸びないセールはありませんが、伸びにくいです。強風において、セールが伸びると、ドラフトが深くなり、後退します。それが伸びにくいと、そういう事が無くなります。少なくなります。そして、同時に考えたいのが、ハリヤードです。ハリヤードが伸びるとドラフトが後退します。ですから、良いセールにしたら、同時にハリヤードも伸びにくい物にした方が、効果的という事になります。 もちろん、セーリングの探求をどこまで求めるか次第であって、ハイテクセールでなければならないわけではありません。しかし、実際に使ってみると、明らかに全然違います。レーサーなんかがハイテクセールを使う意味が良く解ります。ダクロンのクロスカットのセールで勝てる事は無い。レースはそういうレベルです。本格レース以外もいろいろありますが。 ただ、ハイテクセ−ルには気を使います。折れに弱いとか何とか。デイセーラーはレサーでは無いので、通常はそこまでは必要無い。ただ、セールメーカーもいろんなタイプを出しており、レーサー用では無いが、伸びにくいセールとかもありますから、調べても良いかもしれません。通常は、ブームの上に畳んで、ジブはファーラーに巻いて、そういう風にしたいです。いちいち下ろすなんて、シングルでは考えられないですから。 もちろん、造船所からついてきた標準セールでもOKです。ただ、セールは本当はオプション設定にしているメーカーも多いです。これはオーナー次第だからです。日本仕様として標準仕様にはしていますが。 最近時々見かけるようになったのが、メインセールのラフにトラックを設けて、セールを上げる時に、摩擦を軽減する艤装です。これだと上げるのも楽になるし、下ろす時もストンと落ちてきます。それでも、時が経てばスムースさが落ちてきますから、時折、潤滑スプレー等を塗布した方が良いと思います。 艤装と言っても、そうそう特別な艤装があるわけでは無く、一般的な艤装です。ただ違うのは、その艤装の配置とかです。それで、操作性がぐんと良くなったりします。デイセーラーはそれをシングルハンド前提での艤装の仕方をしています。 |