第七話 スポーツセーリング
| スポーツセーリングとは、レースとは別に考えます。何もレースだけがスポーツではありません。気持ちをセーリングに置いて走る。これがスポーツセーリングです。その気持ちにおいて、グッドフィーリングを得たい。それがスポーツセーリングです。ピクニックセーリングでは、飲食やゲストとのおしゃべり等を楽しみますが、これとは別に、スポーツセーリングでは、セーリングそのものの変化を楽しみます。 キャビンは多少犠牲にしても、気持ち良いセーリングを味わいたい。自由自在に、しかも、シングルで操船ができて、気軽に、いつでもセーリングを味わいたい。それがデイセーラーです。キャビンがでかいのが一般的ですが、デイセーラーでは、それより、セールフィーリング重視となっています。だから、スポーツセーリングなのです。 スポーツですから、ただ動けば良い、それで満足というわけには行きません。いかに走らせるかを考え、いかに操作し、いかなるセーリングを得るか？それはスピードもあるし、タッキング、ジャイビング、舵操作、シート類操作、それらの操作も影響しますから、セーリングにおけるアクションとリアクションを楽しむ事になります。 徐々に上手くなっていけば、ブローでの抜け方、微風時や強風時に対応の仕方に違いが出てきて、よりセーリングを楽しむ事ができるようになれます。動けば良い程度では無く、いかに走らせるかがテーマです。だからこそ、そのリアクションがより感じられます。意識がそこにあるからです。そこに、グッドフィーリングが舞い降りてきたら、こんなに面白いセーリングはありません。デイセーラーはそれを狙ったヨットなのです。だから、操作はしますが、容易である事。反応が良い事。ハイパフォーマンスである事。これらはみんなデイセーラー共通です。 デイセーラー唯一の違いは、モデルによって、パフォーマンスのレベルが違う事です。これらは、求める方々の違いによって選択されます。ハイパフォーマンスから超ハイパフォーマンスまで、いろんなレベルがあります。その基準は、パフォーマンスが向上するに従って、反応の違いにおける操作の対応が違って来る。ですから、どれだけ操作をするか？ する気があるか？ あらゆるスポーツにおいて、そのレベルにおいて、する事が違って来るのと同じです。性能が上がれば上がる程に、スポーツ性も高まります。 パフォーマンスが上がれば上がる程に、スピードは速くなる。そして、速くなる分、鋭敏さは増し、作業も細かくなります。そこに面白さがあるわけですが、でも、それも人によって異なるレベルがあり自分のペースが大切です。 デイセーラーをどう使おうが自由です。スポーツセーリングも良し、時に、ビール片手のセーリングもできるし、彼女を載せても、家族を載せても、セーリングに関してなら、誰もが自由自在になれます。デイセーラーはセーリングそのものを楽しむ為のヨットです。セーリングからグッドフィーリングを得ようとする事、それがスポーツセーリングです。 |