第九十九話 デイセーラーの条件

いろんなヨットが勝手にデイセーラージャンルにくくられている事があります。しかし、今日のデイセーラーコンセプトとしては満たす条件があると思います。

まず第一に、セーリングそのものを楽しむ事が目的ですので、セーリングを重視した設計であり、建造である事。これは必ずしもスピード狙いという意味では無く、操作に対するレスポンスや、いわるゆスポーツカー的な、スポーツヨットであります。その為には硬い船体が必要になり、軽さも重要になり、重心の低さやセール面積も重要になります。

第二には、そのヨットがシングルハンド仕様である事。どんなにハイパフォーマンスであろうとも、シングル操作を可能にして、そういうデザインがなされている事。例え、レーサーの如きハイパフォーマンスなヨットであっても、それがシングルハンド仕様である事がデイセーラーの条件です。

条件はこの二つだと思います。この二つの条件は、目の前の海域で気軽に高い質のセーリングをシングルで味わえる事になります。これがどんなに重要な事か? 遠くにクルージングに行くのも良いが、時間やその他、条件が整わないと行けません。また、レースをするにも、クルーが必要であったりもします。

デイセーラーのセーリングは、頻繁に乗れる事、セーリングの味わいを愛でる事、質の高いセーリングである事、そしてシングルハンドでも容易に操船できる事です。つまり、日常的にヨットを気軽に堪能できる処にその価値があります。この事は非常に重要な要素ではないかと思います。

また、どのデイセーラーにも共通ですが、船体が硬い事、重心が低い事、これらもセーリング、特に質を求める場合とシングルハンドセーリングには有効です。

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