第三十五話 カスタム PC 37


      

カスタムのPCヨットは既に66、55、そして37が進水しておりますので、このPC37のご紹介もしておきたいと思います。香港にこのモデルが進水しておりますが、上の写真はその艇の写真です。但し、この度、PC37 マークUとして、コクピット少し変更し、他のモデルと同じようなデザインに変更されています。それが下のイラストです。コクピットのスターンが変わっています。



フックデザインのこのPCヨットシリーズは、サイズに拘わらず全て共通です。 まず、クラシックデザインである事。これは、今後何十年経とうが、デザイン的に通用するという事、それとクラシックファンは多いですから。 また、そのクラシックデザインではありますが、ハイパフォーマンスを目指したヨットである事。これに対して、クルージングもできますが、一般クルージング艇とは違って、大仰な作り方では無く、シンプルにしています。つまり、より大きなキャビンにしてはいません。 言うならば、デイセーラーとクルージング艇の中間的な存在になるかと思います。

このPC37はワンルームですし、ギャレーもあり、トイレも個室です。必要な装備をしつつ多すぎない。それでハイパフォーマンスです。もちろん、カスタムなので変更はどうにでもできますが、デザインの基本ベースと考えても良いかと思います。カスタムだからと言って、何も無い処から始めるより、こういう手法の方が解りやすいのでは無いでしょうか? もちろん、他のサイズだって、他のコンセプトだって可能です。

クオリティーは、これまで散々記載してきましたので、今更言う事は無いと思います。全てを一体化させて高い剛性を実現しつつ、船体の軽量化を図る。これがこのPCヨットの基本です。生涯、最後のヨットとして、これ以上のものは無いのではないかと思います。また、納期はかかりますが、建造していくプロセスにも参加して、それも楽しんでいけます。


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