誰もが、何らかのグッドフィーリングを味わいたいと思い、ヨットをやるんだろうと思います。では、そのグッドフィーリングをどこに求めるか？　楽しさや面白さ、あらゆるフィーリング、要は、これに尽きるのではないかと思います。 クルージング艇は旅と同時に暮らしを意味する。つまりは、安全な旅、そして快適で便利な暮らしを求める。だから、キャビンは広い方が良く、装備もたくさんあった方が良い。今日のプロダクション艇がそれだろうと思います。この需要が最も大きいので、量産艇は当然ここを狙う事になります。 一方、グッドフィーリングをセーリングに求めると、セーリングに関する艤装を充実させるのは当然ですが、キャビンをどうするかは、迷う処かもしれません。キャビンも充実させたのがパフォーマンスクルーザーで、キャビンをシンプル化したのがレーサークルーザーで、セーリングに徹したのがレーサーと言って良いと思います。 クルージング艇は沿岸を航行する艇か、或は外洋を航行する艇かによって違ってきますし、セーリング重視は上記の様に分類出来て、さらに、ハイパフォーマンスをシングルでも簡単にできるようにしたのがデイセーラーという事になります。 簡単に言うと、暮らし重視かセーリング重視かの違い。暮らしは快適と便利が求められますが、セーリングは必ずしもそうでは無い。では何かと言うと、スピード、操作性、レスポンス、等々、あらゆる動きにおけるフィーリングだと思います。 そうなると、自分自身がどっちに重きを置いているのか？　ヨットで何をしたいのか？　これが明確なら迷う事はありませんが、やってみないと分からないなら、どれかひとつを選んでやってみる。それで自分の答えを自分で見つけるという事が必要になりますが、それも無駄では無く、それも楽しんで、そのうえで答えが発見できます。場合によっては買い替えたくなるかもしれませんが、それも良しではないかと思います。 ある方、市場の多くがクルージング艇ですから、何となくか、クルージング艇を手に入れ楽しんでこられた。でも、これを売却して、もっとパフォーマンスの高いヨットにしたいと思われた。これまでクルージング艇でセーリングするも、今一セーリングに満足できなかったのでしょう。でも、最初のクルージング艇は無駄でも何でもなく、自分の応えが、経験的に解ったわけです。要は無駄なんてひとつも無くて、経験を通して、正解に道筋がついたと言えます。 或は、殆ど乗らなかったという事もあります。でも、少なくとも、乗る時間は無かったという事が解ります。これとて無駄では無く、失敗したと後悔する事が無駄で、気が付いた時点で、これで良いと思う。そうしますと、現時点から過去全てを肯定する事になります。要は、重要な事は今後どうするかだと思います。 と言う事で、まずはスタートする事、これが無いと何も始まらない。そして、どんなグッドフィーリングを得たいかを思い描く事が大切なのではないでしょうか。そして決して後悔せずに、これで良いと常に肯定します。そうしたら未来を楽しむ事ができるようになる。

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